教育人間科学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

今回は、多様な可能性を秘めた入試制度である「総合型選抜」の中でも、教育学、心理学、発達科学などの視点から、人間と学びのあり方を科学的に探求し、より良い教育・支援のあり方を創造する「教育人間科学部」の志望理由書に焦点を当て、その概要から具体的な例文、そして合格を掴むための重要なポイントまで、じっくりと解説していきます。

「総合型選抜って、なんだか難しそう…」「教育人間科学部の志望理由書って、どんなことを書けばいいの?」そんな疑問や不安を抱えている方も、この記事を読めばきっと道が開けるはずです。

私たちと一緒に、あなたの人間への探究心と教育・支援への貢献意欲を最大限に引き出す志望理由書を作成し、夢の教育人間科学部合格を掴み取りましょう!

改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そして教育人間科学部が求める人物像とは?

まず、総合型選抜とはどのような入試制度なのでしょうか?一般選抜との違いを明確にし、その上で教育人間科学部がどのような学生を求めているのかを理解することが、志望理由書作成の第一歩となります。

総合型選抜(旧AO入試)とは?

総合型選抜は、従来の学力試験の成績だけでなく、志願者の個性、意欲、適性、経験などを総合的に評価する入試制度です。

大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせながら、書類審査、面接、小論文、プレゼンテーション、実技など、多様な評価方法を用いて合否が判定されます。

一般選抜との違い

一般選抜が主に学力試験の結果を重視するのに対し、総合型選抜は、皆さんがこれまで培ってきた学びへの姿勢、課外活動への取り組み、将来の目標など、多角的な側面から評価される点が大きな違いです。「得意なこと」「興味のあること」「将来やりたいこと」を大学に積極的にアピールできるチャンスと言えるでしょう。

教育人間科学部が求める人物像

それでは、教育人間科学部はどのような学生を求めているのでしょうか?多くの教育人間科学部が共通して重視する要素として、以下のような点が挙げられます。

  • 人間と学びへの強い探究心: 教育、心理、発達など、人間と学びに関する幅広い分野への興味関心と、科学的に探求したいという意欲を持っていること。
  • 教育・支援への貢献意欲: 学校教育、福祉、地域社会など、様々な場面で人々の学びや成長を支援したいという強い意志を持っていること。
  • 論理的思考力と分析力: 教育現象や人間の行動を客観的に分析し、論理的に考察する力があること。
  • 共感力とコミュニケーション能力: 人々の気持ちを理解し、共感に基づいた良好な人間関係を構築できること。
  • 創造性と表現力: 新しい教育方法や支援プログラムを開発したり、教育に関する情報を効果的に発信したりする創造性と表現力があること。
  • 倫理観と責任感: 教育や支援に携わる者として、人々の尊厳や権利を尊重し、倫理的な問題に真摯に向き合う責任感を持っていること。

これらの要素を踏まえ、皆さんのこれまでの経験や学びと結びつけながら、志望理由書で自己PRしていくことが重要になります。

教育人間科学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント

次に、実際に教育人間科学部の志望理由書を作成する上で、どのような要素を盛り込み、どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。

一般的な志望理由書の構成要素と、教育人間科学部特有の視点を交えながら解説します。

志望理由書の基本的な構成

KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。

下記の基本構成を参考にあなたの人間への探究心と教育・支援への貢献意欲が伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。

【志望理由書の基本的な構成例】

  1. 志の宣言
    • 最初に、「〇〇という人間と学びに関する課題に対し、教育人間科学の知識と実践を通して解決したいという強い思いを持ち、貴学教育人間科学部(または〇〇学科)を強く志望いたします」のように、あなたの最も核となる人間への探究心と、教育者、心理学者、または支援者として実現したい未来を冒頭で示し、読み手の関心を惹きつけましょう。
  2. 一貫性の提示
    • あなたの教育、心理、発達など、人間と学びに関する分野への興味がどのように育まれ、どのような経験や学びを通して深まってきたのかを、具体的なエピソードを交えながら語ります。なぜ教育人間科学という分野に心を惹かれ、どのような教育実践や支援、研究を通して社会に貢献したいと思うようになったのかを記述しましょう。
  3. 志望動機
    • なぜその大学の教育人間科学部(または〇〇学科)を志望するのか、その理由を具体的に説明します。カリキュラム、研究テーマ、教授陣、教育実習、地域連携、教育支援活動、心理相談活動など、大学の具体的な要素に触れながら、あなたの探求したい分野や学びたいこととの関連性を明確に述べましょう。「〇〇教授の△△に関する研究が、私が抱える〇〇という課題に対する重要な示唆を与えてくれると確信している」「貴学の□□というプログラムを通して、〇〇と〇〇の知識を統合し、〇〇という新しい教育の形を創造したい」といった具体的な記述が効果的です。
    • 入学後、どのような分野を学び、どのような教育実践や支援、研究を通して社会に貢献したいのか、具体的な活動計画を示しましょう。また、将来、教育人間科学の知識やスキルを活かしてどのような目標を達成したいのか、社会にどのように貢献したいのかを具体的に語ることで、入学後の創造的な意欲と目的意識の高さをアピールできます。「〇〇という教育方法を開発し、〇〇という課題を抱える子どもたちの学びを支援したい」「貴学で培った教育に関する専門知識と実践力を活かし、〇〇という分野で新たな教育の形を創造したい」といった記述が考えられます。
  4. 〆のひと押し
    • 最後に、改めてその大学で学びたいという強い熱意と、教育人間科学を通してより良い未来を創造したいという意欲を述べ、志望理由書を人間への探究心と教育・支援への情熱とともに締めくくりましょう。「貴学の人間と学びを深く探求する環境の中で、教育人間科学の可能性を追求し、未来を拓く人材を育成できる教育者、支援者、または研究者へと成長したいと強く願っております」といった表現が考えられます。

【教育人間科学部特有の視点:人間への探究心と教育・支援への貢献意欲をアピールする要素】

教育人間科学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、あなたの人間への探究心と教育・支援への貢献意欲がより深く伝わる内容にすることができます。

  • 教育、心理、発達など、人間と学びに関する複数の分野への関心: 教育学、心理学、発達科学、社会学、福祉学など、人間と学びに関する多様な分野への関心を示し、それらを統合して学びたいという意欲を記述する。
  • 教育実践や支援に関する具体的な問題意識: いじめ、不登校、学力格差、発達障害、社会的養護、高齢者支援など、教育や支援に関する具体的な課題に関心をもち、その現状や原因、影響などを分析した考察を記述する。
  • 子どもから高齢者まで、幅広い年齢層への支援意欲: 学校教育だけでなく、生涯学習、社会教育、福祉、地域社会など、様々な場面で人々の学びや成長を支援したいという意欲を示す。
  • 教育方法、教材開発、学習支援、カウンセリングなど、実践的なスキルへの関心: より効果的な教育方法、教材開発、学習支援、カウンセリング、心理療法など、教育や支援に関する実践的なスキルを身につけたいという意欲を示す。
  • 実験、観察、調査など、科学的な探究方法への関心: 教育現象や人間の行動を科学的に探求するための実験、観察、調査などの方法に関心があることを示す。
  • チームワークとコミュニケーション能力: 教育現場や支援活動、研究室での活動において、他者と協力し、円滑にコミュニケーションを図りながら目標達成に向けて取り組んだ経験を示す。
  • 倫理観と責任感: 教育や支援に携わる者として、人々の尊厳や権利を尊重し、倫理的な問題に真摯に向き合い、責任ある行動をとる覚悟を示す。

教育人間科学部 志望理由書作成のポイント

上記の基本構成要素を踏まえつつ、教育人間科学部特有の視点を意識することが重要です。

  • 人間と学びに関する具体的な問題意識を示す: 単に「教育に関わりたい」「人を支援したい」と言うのではなく、どのような課題に関心があり、どのように解決したいのか、具体的なアイデアや提案を示しましょう。
  • 教育学、心理学、発達科学など、複数の分野への関心を示す: 教育学、心理学、発達科学、社会学、福祉学など、複数の分野に関心があり、それらを統合して学びたいという意欲を示しましょう。
  • これまでの教育や支援に関する経験や学びを具体的に記述する: 学校行事での活動、ボランティア活動、子ども向けのイベント企画・運営、学習支援、カウンセリングの経験、関連書籍の読書経験などを具体的に記述しましょう。
  • 将来の教育者、支援者、または研究者としての展望を示す: どのような教育者、支援者、または研究者になりたいのか、どのような教育や支援のあり方を創造したいのか、具体的なビジョンや目標を示しましょう。
  • 論理的な思考力、分析力、共感力、コミュニケーション能力をバランスよくアピールする: 教育現象や人間の行動を分析し考察する力、データを分析し解釈する力、他者の気持ちを理解し共感する力、自分の考えを効果的に伝えるコミュニケーション能力などを具体的にアピールしましょう。
  • 大学の教育方針や研究環境への理解を示す: 大学の特色や教育プログラム、研究室、教育実習の機会、地域連携などを事前に調べ、自身の興味や目標とどのように合致するのかを具体的に述べましょう。

教育人間科学部 志望理由書の例文

それでは、上記のポイントを踏まえ、具体的な教育人間科学部の志望理由書の例文を見ていきましょう。あくまで例文として参考に留め、ご自身の言葉で熱意を伝えることが重要です。

【例文:鈴木健太さんの志望理由書】

私が貴学教育人間科学部心理支援学科を強く志望する理由は、学校におけるいじめ問題の解決に貢献できるスクールカウンセラーになりたいという強い思いがあるからです。

私が通っていた中学校では、陰湿ないじめが頻繁に起こり、多くの生徒が心に傷を抱えていました。いじめが深刻化する中、学校には専門的な知識を持ったカウンセラーがおらず、適切な対応ができていないと感じました。この状況を改善するために、心理学の知識とカウンセリングスキルを身につけ、学校におけるいじめ問題の解決に貢献できるスクールカウンセラーになりたいと考えるようになりました。高校では、ボランティア部で地域の児童館に通い、子どもたちの相談に乗る活動を行いました。また、心理学入門書を読み、人間の心理やカウンセリングの基礎を学びました。貴学教育人間科学部心理支援学科の〇〇教授の「学校におけるいじめ問題の予防と介入に関する研究」を拝読し、いじめ問題解決への熱意に深く共感し、ぜひこの研究室で学びたいと強く思いました。

貴学教育人間科学部心理支援学科では、発達心理学、臨床心理学、カウンセリング心理学、教育社会学など、いじめ問題に関わる多様な分野を学ぶことができるカリキュラムに加え、学校現場でのカウンセリング実習や地域の子どもたちと関わるボランティア活動など、実践的な学びの機会が豊富に用意されていると伺い、私の目標を実現するための最適な環境であると確信しています。特に、〇〇教授が主宰する学校心理支援研究室における実践的な研究活動や、△△中学校との連携によるいじめ防止プログラムの開発プロジェクトに参加できる機会は、私が将来、学校におけるいじめ問題の解決に貢献できるスクールカウンセラーになるという目標を実現するための貴重な経験となると確信しています。

入学後は、〇〇教授の指導の下、発達心理学、臨床心理学、カウンセリング心理学、教育社会学に関する専門知識とカウンセリングスキルを深く学び、学校におけるいじめの構造や影響を分析し、予防と介入のための効果的なプログラムを開発、実践、評価するための研究に積極的に取り組みたいと考えています。また、カウンセリング実習を通して、子どもたちの気持ちを理解し、共感に基づいた支援を行うための実践力を身につけたいと考えています。将来的には、学校や教育相談機関などで、いじめ問題の解決だけでなく、全ての子どもたちが安心して学校生活を送れるよう支援できるスクールカウンセラーになりたいと考えています。

貴学の学校心理支援に関する先進的な研究、実践的なカウンセリング実習、そして熱意あふれる教授陣の下で、人間と学びの可能性を追求し、いじめのない学校づくりに貢献できるスクールカウンセラーへと成長したいと強く願っております。

【例文から学ぶポイント】

  • 人間と学びに関する具体的な問題意識と解決への意欲: 学校におけるいじめ問題という具体的な課題を挙げ、スクールカウンセラーとしていじめ問題の解決に貢献したいという明確な目標を示しています。
  • 心理学、教育学、支援活動に関する経験や学びを具体的に記述: 児童館でのボランティア活動や心理学入門書の読書を通して、子どもたちの支援に関心を深めた経験を具体的に記述しています。
  • 将来の支援者としての明確なビジョン: 学校におけるいじめ問題の解決だけでなく、全ての子どもたちが安心して学校生活を送れるよう支援できるスクールカウンセラーになりたいという具体的なビジョンを示しています。
  • 大学・研究室との明確な繋がり: 興味のある教授の研究内容や実践的な教育プログラムを具体的に挙げ、なぜその研究室で学びたいのかを明確に述べています。
  • 具体的な学習計画や支援実践への意欲を示す: 発達心理学、臨床心理学、カウンセリング心理学、教育社会学を学び、いじめ防止プログラムの開発、実践、評価に取り組みたいという具体的な計画を示しています。
  • 共感力とコミュニケーション能力: 子どもたちの気持ちを理解し、共感に基づいた支援を行うための実践力を身につけたいという意欲を示しています。
  • 倫理観と責任感: 子どもたちの成長と安全を最優先に考え、倫理的な問題に真摯に向き合う責任感を示しています。

最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト

最後に、提出前に必ず確認しておきたいチェックリストをご紹介します。

  • 大学・学部のアドミッション・ポリシー(特に教育人間科学部の求める人物像)を深く理解しているか?
  • なぜその大学・学部の特定の分野(教育学、心理学、発達科学など)で学びたいのか、具体的な理由が明確に書かれているか?
  • 高校での学習や課外活動を通して、人間と学びに関するどのような経験や学びを得てきたのか具体的に記述しているか?
  • 教育や支援に関する具体的な問題意識や、どのような教育・支援を行いたいのか明確に示しているか?
  • 将来どのような教育者、支援者、または研究者になりたいのか、教育を通してどのような社会を創造したいのか、具体的なビジョンを記述しているか?
  • 大学の教育方針や教育プログラム、教育実習や支援活動の機会などが、自身の興味や目標とどのように合致するのか具体的に述べているか?
  • 誤字脱字、文法的な誤りはないか?
  • 指定された文字数制限を満たしているか?
  • あなたの人間への探究心、教育・支援への情熱、そして誠実さが伝わる文章になっているか?

これらの項目を一つひとつ確認し、自信を持って志望理由書を提出してください。

KOSSUN教育ラボの活用

KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。

専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。

KOSSUN教育ラボのサポート体制

  • 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
  • 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
  • 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
  • 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
  • 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
  • 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。

KOSSUN教育ラボからのメッセージ

総合型選抜は、皆さんの個性や可能性を大学に伝える絶好の機会です。この記事が、教育人間科学部への志望理由書作成の一助となれば幸いです。

KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。