
- 1. 社会学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
- 2. 社会学部の志望理由書で大学が見るポイント
- 3. 社会学部の志望理由書作成ステップ
- 3.1.1. 1.自己分析を深める
- 3.1.2. 2.大学・学部研究を徹底する
- 3.1.3. 3.志望理由の骨子を組み立てる
- 3.1.4. 4.構成を考え、文章を作成する
- 4. 社会学部の志望理由書作成のポイント
- 5. 社会学部の志望理由書 例文
- 5.1.1. 例文1:メディアと若者文化への関心とメディア社会学への興味
- 5.1.2. 例文2:多文化共生への関心と国際社会学への探求心
- 5.1.3. 例文3:ジェンダー平等への関心とジェンダー論への興味
- 6. KOSSUN教育ラボの活用
- 7. KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 8. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
社会学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
総合型選抜(旧AO入試)において、志望理由書は、あなたの社会に対する強い関心、鋭い問題意識、そして社会学への学びへの熱意を大学に伝えるための重要なツールです。多様化し、複雑化する現代社会の諸問題を理解し、より良い社会の実現に貢献したいという志を持つ皆さんにとって、なぜ社会学を学びたいのか、どのような問題意識や将来のビジョンを持っているのかを明確に示すことが合格への鍵となります。
この記事では、社会学部の志望理由書を作成する際の重要なポイントを、具体的な例文を交えながら丁寧に解説します。あなたの社会への深い洞察と探求心を効果的に表現し、大学の心に響く志望理由書を作成するために、ぜひ参考にしてください。
社会学部の志望理由書で大学が見るポイント
社会学部の総合型選抜において、大学は志望理由書を通して、主に以下の点に着目しています。
- 社会現象への強い関心と問題意識: 日常生活や社会で起こる様々な現象(人間関係、文化、メディア、ジェンダー、貧困、環境問題、都市問題など)に対し、強い関心を持ち、その背景にある構造や課題をどのように捉えているか。具体的な事例を交えながら、関心の広さと深さが示されているか。
- 社会学への明確な志望動機: なぜ他の人文科学や社会科学分野ではなく、社会学を学びたいのか、社会学の視点や分析手法を用いて社会の課題解決に貢献したいという意欲が明確に述べられているか。
- 多角的な視点と批判的思考力: 社会現象を単一の視点から捉えるのではなく、多様な視点から考察しようとする姿勢があるか。既存の社会通念や常識を批判的に検討し、本質を見抜こうとする力があるか。
- 探求心と知的好奇心: 未知の社会現象や社会構造に対し、積極的に探求しようとする意欲があるか。自ら問いを立て、主体的に学びを深めようとする姿勢があるか。
- 大学・学部への理解と学びへの意欲: 大学の理念や社会学部の特色、カリキュラム、研究分野(社会学理論、調査方法、地域社会研究、メディア社会学、ジェンダー論など)を理解し、自身の学びたい内容と結びつけているか。入学後、主体的に学びに取り組む意欲があるか。
- 表現力とコミュニケーション能力: 自身の考えや社会現象に対する考察を、分かりやすく論理的に表現する力があるか。他者の意見を傾聴し、建設的な対話を行おうとする姿勢があるか。
- 将来の展望と社会学の学びの繋がり: 社会学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのように社会に貢献したいと考えているか、具体的な目標やキャリアビジョンを持っているか。
これらの要素を踏まえ、あなた自身の社会に対する深い洞察と探求心を表現し、社会学部で学びたいという強い意志を込めた志望理由書を作成することが重要です。
社会学部の志望理由書作成ステップ
社会に対する深い理解と探求心を示す説得力のある志望理由書を作成するために、以下のステップでじっくりと取り組んでいきましょう。
1.自己分析を深める
- 社会現象への関心を掘り下げる: 日常生活の中で、ニュース報道、書籍、SNS、身の回りの人間関係などを通して、どのような社会現象に関心を持つようになったのか、具体的なきっかけや出来事を思い出してみましょう。特定の社会問題、文化、ライフスタイルなど、関心のあるテーマを明確にしましょう。
- 問題意識の具体化: 関心のある社会現象について、現状はどうなっているのか、どのような原因で起こっているのか、どのような影響が出ているのかなど、自分なりに調べ、深く考えることで、問題意識を具体化しましょう。
- 社会学への興味関心の源泉を探る: 社会現象を考える中で、なぜ社会学の視点や分析手法に関心を持つようになったのか、そのきっかけとなった学習経験や考え方の変化を振り返りましょう。
- 自身の強みと社会学への適性を考える: 観察力、分析力、共感力、多様な価値観を受け入れる力、探求心、批判的思考力、コミュニケーション能力など、自身のどのような強みが社会学部での学びに活かせると考えられるか分析しましょう。
- 将来の展望を思い描く: 社会学を学ぶことで、将来どのような分野で活躍したいのか、どのような形で社会に貢献したいのか、具体的な展望を思い描いてみましょう。研究者、ジャーナリスト、ソーシャルワーカー、NPO/NGO職員、教育関係者、公務員など、幅広い進路が考えられます。
2.大学・学部研究を徹底する
- 大学の理念・特色を理解する: 大学のウェブサイトやパンフレットを熟読し、どのような教育理念を持ち、どのような特色のある教育を提供しているのかを理解しましょう。社会との連携、多様な学びの機会などを重視しているかなどを確認しましょう。
- 社会学部の学科・専攻、カリキュラム、研究分野を調べる: 社会学部のウェブサイトで、どのような学科や専攻があるのか(社会学科、社会福祉学科、メディア社会学科など)、どのような科目が開講されているのか、教員の専門分野(特定の社会理論、地域研究、ジェンダー研究など)を詳しく調べましょう。特に興味のある研究テーマや教授を見つけることが重要です。
- アドミッションポリシーを確認する: 大学がどのような学生を求めているのか、アドミッションポリシーを必ず確認し、自身の関心、能力、意欲などが合致する点を見つけましょう。
- オープンキャンパスや説明会に参加する: 可能であれば、オープンキャンパスや説明会に参加し、大学の雰囲気や教員の生の声に触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。在学生の活動や卒業生の進路なども参考にしましょう。
3.志望理由の骨子を組み立てる
自己分析と大学・学部研究を踏まえ、以下の要素を盛り込んだ志望理由の骨子を考えましょう。
- 社会学部を志望する理由(社会現象への関心、問題意識、社会学への興味のきっかけ)
- 大学・学部を選んだ理由(カリキュラム、研究分野、教授、特色あるプログラム、理念・特色との関連性)
- 入学後に学びたいこと(具体的な科目、研究テーマ、挑戦したい活動など)
- 自身の強みや適性(観察力、分析力、共感力、探求心、批判的思考力など)
- 将来のビジョンと社会学の学びの繋がり(成し遂げたいこと、貢献したい分野など)
4.構成を考え、文章を作成する
骨子に基づき、論理的で分かりやすい構成を考え、文章を作成します。
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
社会学部の特性を踏まえ、問題提起から考察、そして将来への展望へと繋がる構成を意識しましょう。
- 志の宣言: 社会学部を志望する結論を冒頭で述べ、あなたの社会現象への関心を象徴するような具体的なエピソードや問題提起を行うことで、読み手の興味を引きつけます。
- 一貫性の提示: あなたが持つ社会現象への関心や、現代社会における課題について具体的に述べ、なぜ社会学の視点からその課題解決に取り組みたいと考えるようになったのかを説明します。
- 志望動機: なぜその大学・学部の社会学部を選んだのか、具体的なカリキュラム、研究分野、注目している教授の名前、特色あるプログラムなどを挙げながら、自身の学びたい内容との関連性を詳細に説明します。入学後、どのような科目を履修し、どのような研究テーマに取り組みたいのか、具体的な計画を示します。フィールドワークや調査活動への意欲なども積極的に述べましょう。自身のこれまでの経験や強み(観察経験、分析経験など)が、社会学部での学びにどのように活かせると考えているかを述べると、説得力が増します。
- 〆のひと押し: 社会学部での学びを通して、将来どのような分野で活躍し、社会にどのように貢献したいのか、具体的なビジョンを述べ、入学への強い決意を示すとともに、あなたの熱意と将来性を印象づけましょう。
社会学部の志望理由書作成のポイント
読み手の心を捉え、高評価を得るための志望理由書を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。
- 「なぜ社会学なのか」を明確にする: 他の人文科学や社会科学系の学部ではなく、なぜ「社会学」を学びたいのか、その理由を具体的に示しましょう。社会構造、人間関係、文化、社会変動など、社会学特有の視点や研究対象に触れながら説明することが重要です。
- 具体的な社会現象や事例に言及する: 抽象的な関心だけでなく、あなたが実際に注目している社会現象や身の回りの出来事を挙げ、それに対するあなた自身の考察や問題意識を具体的に述べましょう。
- 多角的な視点と批判的思考力をアピールする: 社会現象を一つの側面からだけでなく、様々な立場や視点から捉えようとする姿勢を示しましょう。既存の社会通念やメディア報道などを鵜呑みにせず、批判的に検討する力があることをアピールするのも効果的です。
- 大学・学部の特色と自身の関心を結びつける: 調べた大学・学部のカリキュラム、研究分野、教授陣の専門、提供されているプログラム(フィールドワーク、地域連携プロジェクトなど)などを具体的に 언급し、あなたの関心のある社会現象や研究テーマとどのように関連するのかを明確に示しましょう。
- 探求心と主体的な学びへの意欲を示す: 受動的に知識を吸収するだけでなく、自ら問いを立て、主体的に学びを深めようとする意欲を示すことが重要です。入学後、どのような研究テーマに挑戦したいか具体的に述べると良いでしょう。
- 将来の目標と学びの繋がりを具体的に示す: 社会学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのような分野で活躍し、社会に貢献したいのか、具体的な目標やキャリアパスを描きましょう。社会調査の専門家、政策立案者、福祉の専門家など、社会学の知識が活かせる分野を具体的に示すと良いでしょう。
- 熱意と共感力を伝える: 社会現象に対するあなたの熱い想いと、社会で苦しんでいる人々に寄り添い、共に生きる社会を築きたいという共感力を文章全体から伝えましょう。
- 独自性とオリジナリティを追求する: 他の受験生と似たような内容にならないよう、あなた自身のユニークな視点、問題意識、経験を深く掘り下げ、オリジナリティ溢れる志望理由書を作成しましょう。
社会学部の志望理由書 例文
以下に、社会学部の志望理由書の例文を3つご紹介します。これらを参考に、あなた自身の言葉で、社会への深い洞察と探求心を表現したオリジナルの志望理由書を作成してください。
例文1:メディアと若者文化への関心とメディア社会学への興味
「私が〇〇大学社会学部メディア社会学科を志望する理由は、現代社会において大きな影響力を持つメディアと、常に変化し続ける若者文化の関係性について深く探求したいという強い思いがあるからです。SNSや動画配信サービスが若者のコミュニケーションや価値観形成に与える影響について日常的に関心を持っており、メディアが社会全体に及ぼす影響について社会学的な視点から分析したいと考えています。貴学部メディア社会学科では、メディア理論や情報社会論、若者文化論など、現代社会を理解する上で不可欠な専門科目が充実しており、社会調査やデータ分析といった実践的なスキルも習得できると確信しております。特に、〇〇教授のソーシャルメディアに関する研究に感銘を受けており、先生のご指導の下で、メディアと若者文化の相互作用について実証的な研究を進めたいと考えております。将来は、メディア業界で、社会の変化を捉え、多様な世代に共感されるコンテンツの企画・制作に携わりたいと考えております。」
例文2:多文化共生への関心と国際社会学への探求心
「グローバル化が加速する現代において、異なる文化を持つ人々が共に生きる多文化共生社会の実現は、喫緊の課題であると考え、〇〇大学社会学部国際社会学科を志望いたします。高校の国際交流プログラムに参加した際、文化や価値観の違いを理解し、尊重することの重要性を肌で感じました。しかし、現実には様々な摩擦や偏見が存在していることを知り、多文化共生の実現に向けた社会のあり方について深く考察したいと考えています。貴学部国際社会学科では、異文化理解、国際関係論、移民・難民研究など、グローバルな視点から社会現象を分析する科目が豊富に用意されており、多様な文化が共存するための社会システムや人々の意識について多角的に学びたいと考えております。また、貴学の留学制度を活用し、異なる文化を持つ社会での生活を経験することで、理解を深めたいと考えております。将来は、国際協力NGOなどで、多文化共生社会の実現に向けた活動に貢献できる人材を目指しています。」
例文3:ジェンダー平等への関心とジェンダー論への興味
「社会におけるジェンダー不平等がいまだ根強く存在している現状に対し、社会学の視点からその構造的な原因を分析し、ジェンダー平等な社会の実現に貢献したいと考え、〇〇大学社会学部社会学科ジェンダー研究コースを志望いたします。日常生活やメディア報道に触れる中で、性別による役割分担や賃金格差、暴力といった問題が依然として存在していることに強い問題意識を持っています。貴学部社会学科ジェンダー研究コースでは、ジェンダー論、女性学、男性学など、ジェンダーに関する専門的な知識を深く学ぶことができるとともに、社会調査や統計分析といった社会学的なリサーチ手法を習得することで、ジェンダー不平等に関する客観的なデータに基づいた分析を行うことができると考えております。入学後は、〇〇教授のジェンダーと労働に関する研究室で学びながら、ジェンダー平等を実現するための政策提言や社会啓発活動に貢献できる人材となるべく、主体的に研究に取り組みたいと考えております。将来は、ジェンダー平等を推進するNPOや研究機関で、社会構造の変革に貢献できる専門家を目指しています。」
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
社会学部の総合型選抜における志望理由書は、「なぜ社会学を学びたいのか」「現代社会のどのような現象に関心があり、それを社会学的にどのように捉えたいのか」「大学で何を学び、将来どのように社会に貢献したいのか」を、具体的なエピソードや考察を交えながら、論理的にかつ情熱的に語ることが重要です。あなた自身の視点と問題意識を深く掘り下げ、大学への強い思いを込めた志望理由書を作成してください。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。