
【総合型選抜】小論文の「出題パターン」徹底解剖!専門塾が教える4つの型別攻略法
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「小論文対策を始めたいけど、何から手をつければいいの?」 「志望校は、毎年どんな問題が出ているんだろう?」
総合型選抜(AO入試)の対策で、多くの受験生が頭を悩ませる「小論文」。一口に小論文と言っても、その出題形式(パターン)は大学・学部によって全く異なります。
出題パターンを知らずに対策を始めるのは、目的地も分からずにマラソンを走り出すようなもの。
この記事では、あなたの志望校対策に直結する、小論文の「4つの主要出題パターン」と、それぞれの攻略法について、専門塾の視点から徹底的に解説します。
なぜ「出題パターン」の把握が重要なのか?
大学が小論文を課す目的は、あなたの「論理的思考力」や「問題発見・解決能力」を測るためです。そして、学部・学科の特性によって、特に測りたい能力が異なります。
- 法学部なら → ルールや社会のあり方を論理的に考察する力
- 国際学部なら → 異文化やグローバルな課題を多角的に見る力
- 理系学部なら → 科学的なデータを正確に読み解き、考察する力
出題パターンは、「大学・学部が、あなたに求めている能力」を色濃く反映しています。まずは自分の志望校がどのパターンなのかを知ることが、合格への最短距離です。
1. 【課題文読解型】(最もスタンダードなパターン)
最も多くの大学・学部で採用されている、小論文の王道パターンです。
- 特徴: 新聞の社説、評論、専門書の一部など、数千字程度の「課題文」を読ませた上で、設問に答える形式。
- 設問の例:
- 問1:筆者の主張を400字以内で要約しなさい。
- 問2:筆者の主張について、あなたの考えを800字以内で述べなさい。
- 測られる能力:
- 読解力: 筆者の主張(イイタイコト)と根拠(ナゼナラ)を正確に読み取る力。
- 論理的思考力: 筆者の主張に対し、賛成・反対・一部賛成の立場を明確にし、その根拠を論理的に述べる力。
- 攻略法:
- 「要約」の練習を徹底する。要約ができない=読解できていない、とみなされます。
- 「賛成/反対」の立場を明確にする。「〜とも言えるし、〜とも言える」といった曖昧な態度はNG。自分の主張を決め打ちし、それを支える根拠を本論で展開しましょう。
2. 【テーマ指定型】(あなたの「問題意識」が問われるパターン)
課題文がなく、短い「テーマ」だけがポンと与えられるパターンです。
- 特徴: 「〇〇について、あなたの考えを述べよ」というシンプルな問い。
- 設問の例:
- 「AIと雇用の関係について論ぜよ」(800字)
- 「あなたが考える『グローバル化』とは何か」(1000字)
- 測られる能力:
- 問題発見能力: 与えられた広いテーマから、自分で具体的な「論点(問い)」を見つけ出す力。
- 知識と教養: そのテーマに関する日頃からの情報収集や、知識の引き出しの多さ。
- 攻略法:
- いきなり書き始めない。まずは「構成メモ」で、「自分は何を問題として論じるのか」という「問い」を具体的に設定します。(例:「AIは人間の仕事を奪うのではなく、新しい仕事を生み出すのではないか?」)
- 日頃からのニュースチェックが不可欠。社会問題へのアンテナを高く張り、自分なりの意見を持つ訓練をしておきましょう。
3. 【データ(図・グラフ)読解型】(理系・社会科学系に多いパターン)
課題文の代わりに、統計データ、グラフ、表などが提示され、それを分析・考察させるパターンです。
- 特徴: 複数のグラフや表から、事実を客観的に読み取らせる。
- 設問の例:
- 問1:図1と図2から読み取れる事実を説明しなさい。
- 問2:それらの事実を踏まえ、今後どのような対策が必要か、あなたの考えを述べなさい。
- 測られる能力:
- 情報分析能力: データから「何が言えるか(傾向、相関関係、異常値など)」を客観的に読み取る力。
- 課題解決能力: 読み取った「事実(=問題点)」に対し、論理的な「解決策」を提案する力。
- 攻略法:
- 「事実」と「意見」を明確に分ける。
- 問1(事実):「グラフから、A国のB率はC国に比べて2倍高いことがわかる。」
- 問2(意見):「この背景には〇〇という問題があり、私は△△という対策が必要だと考える。」
- 感情論や思い込みを排除し、データに基づいた客観的な議論に徹することが重要です。
- 「事実」と「意見」を明確に分ける。
4. 【英文課題文型】(国際系・難関学部に多いパターン)
課題文読解型の「英語版」です。英語の文章を読んだ上で、設問に(多くの場合、日本語で)解答します。
- 特徴: 高度な英語読解力と、小論文の論理的思考力の両方が一度に試されます。
- 測られる能力:
- 英語読解力: アカデミックな英文の論旨を正確に把握する力。
- 論理的思考力:(問われる力は「型1」と同じ)
- 攻略法:
- 英語の「精読」練習が不可欠。英検®準1級レベル以上の長文を、一文一文正確に和訳し、筆者の主張を掴む訓練が必要です。
- 対策は「型1」と同じ。英語が読めるだけで満足せず、その内容について深く考察し、自分の意見を構築する練習をしましょう。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
小論文対策の第一歩は、あなたの志望校・学部が、過去にどのパターンの問題を出題しているかを確認することです。
赤本や大学のウェブサイトで過去問をチェックし、自分がどの「型」の対策をすべきかを明確にしましょう。その上で、今回ご紹介した攻略法を参考に、集中的なトレーニングを積んでください。
もし、自分の志望校の傾向が分からない、どう対策すればいいか悩んでいると感じたら、いつでも私たちKOSSUN教育ラボにご相談ください。あなたの挑戦を、心から応援しています。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。難関大学を中心に、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。

