リベラルアーツ学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

今回は、人文科学、社会科学、自然科学など、広範な学問領域を横断的に学び、批判的思考力、多様な視点、豊かな教養を身につけることを目指す「リベラルアーツ学部」の志望理由書に焦点を当て、その概要から具体的な例文、そして合格を掴むための重要なポイントまで、じっくりと解説していきます。 「総合型選抜って、なんだか難しそう…」「リベラルアーツ学部の志望理由書って、どんなことを書けばいいの?」そんな疑問や不安を抱えている方も、この記事を読めばきっと道が開けるはずです。 私たちと一緒に、あなたの知的好奇心と探究心を最大限に引き出す志望理由書を作成し、夢のリベラルアーツ学部合格を掴み取りましょう!

改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そしてリベラルアーツ学部が求める人物像とは?

まず、総合型選抜とはどのような入試制度なのでしょうか?一般選抜との違いを明確にし、その上でリベラルアーツ学部がどのような学生を求めているのかを理解することが、志望理由書作成の第一歩となります。

総合型選抜(旧AO入試)とは?

総合型選抜は、従来の学力試験の成績だけでなく、志願者の個性、意欲、適性、経験などを総合的に評価する入試制度です。 大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせながら、書類審査、面接、小論文、プレゼンテーション、実技など、多様な評価方法を用いて合否が判定されます。

一般選抜との違い

一般選抜が主に学力試験の結果を重視するのに対し、総合型選抜は、皆さんがこれまで培ってきた学びへの姿勢、課外活動への取り組み、将来の目標など、多角的な側面から評価される点が大きな違いです。「得意なこと」「興味のあること」「将来やりたいこと」を大学に積極的にアピールできるチャンスと言えるでしょう。

リベラルアーツ学部が求める人物像

それでは、リベラルアーツ学部はどのような学生を求めているのでしょうか?多くのリベラルアーツ学部が共通して重視する要素として、以下のような点が挙げられます。

  • 幅広い知的好奇心と探究心: 特定の専門分野に限定されず、人文科学、社会科学、自然科学など、多様な学問領域に関心を持ち、深く探究したいという意欲があること。
  • 学際的な視点と柔軟な思考力: 複数の学問分野を横断的に理解し、既存の枠組みにとらわれず、柔軟な思考で物事を捉えることができること。
  • 批判的思考力と論理的思考力: 情報や知識を鵜呑みにするのではなく、多角的に検証し、論理的に考察する能力があること。
  • 主体的な学習意欲: 受け身の姿勢ではなく、自ら問いを立て、積極的に学びを深めていく意欲があること。
  • 高いコミュニケーション能力と表現力: 自分の考えを明確かつ効果的に伝え、他者との対話を通して理解を深めようとする意欲があること。
  • 異文化理解と多様性の尊重: 異なる文化、価値観、歴史を持つ人々を理解し尊重し、多様な視点から物事を考えることができること。
  • 倫理観と社会への関心: 社会の出来事や倫理的な問題に関心を持ち、広い視野から考察しようとする姿勢があること。
  • 自己省察力と成長意欲: 自身の興味関心や強み・弱みを理解し、学びを通して自己成長を目指す意欲があること。

これらの要素を踏まえ、皆さんのこれまでの経験や学びと結びつけながら、志望理由書で自己PRしていくことが重要になります。

リベラルアーツ学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント

次に、実際にリベラルアーツ学部の志望理由書を作成する上で、どのような要素を盛り込み、どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。 一般的な志望理由書の構成要素と、リベラルアーツ学部特有の視点を交えながら解説します。

志望理由書の基本的な構成

KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。 下記の基本構成を参考にあなたの知的好奇心と探究心が伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。

【志望理由書の基本的な構成例】

  1. 志の宣言
    • 最初に、「〇〇という現象に対し、人文科学、社会科学、自然科学といった多様な学問領域から多角的に探究し、その本質に迫りたいという強い思いを持ち、貴学リベラルアーツ学部(または〇〇プログラム)を強く志望いたします」のように、あなたの最も核となる知的好奇心と学際的な学びへの強い意欲を冒頭で示し、読み手の関心を惹きつけましょう。
  2. 一貫性の提示
    • あなたの幅広い学問領域への興味がどのように育まれ、どのような経験や学びを通して深まってきたのかを、具体的なエピソードを交えながら語ります。なぜリベラルアーツという学びに心を惹かれ、どのような分野に関心を抱き、それらがどのように結びついているのかを記述しましょう。
  3. 志望動機
    • なぜその大学のリベラルアーツ学部(または〇〇プログラム)を志望するのか、その理由を具体的に説明します。カリキュラム、少人数教育、多様な専門分野の提供、学生の自主性を尊重する環境、国際的な学習機会など、大学の具体的な要素に触れながら、あなたの探求したい分野や学びたいこととの関連性を明確に述べましょう。「〇〇教授の△△に関する学際的な研究アプローチが、私が抱える〇〇という問いに対する新たな視点を与えてくれると確信している」「貴学の□□という複数の専門分野を自由に選択できるカリキュラムを通して、〇〇と〇〇の知識を統合し、〇〇という複雑な現象の解明に貢献したい」といった具体的な記述が効果的です。
    • 入学後、どのような分野を学び、どのような問いを深く掘り下げていきたいのか、具体的な学習計画を示しましょう。また、リベラルアーツ学部で培った幅広い知識や批判的思考力を活かして、将来どのような目標を達成したいのか、社会にどのように貢献したいのかを具体的に語ることで、入学後の主体的な学習意欲と明確な目的意識の高さをアピールできます。「〇〇という分野を深く学びながら、関連する△△や□□といった分野も幅広く履修することで、〇〇という問題に対する多角的な理解を深めたい」「貴学で培った幅広い視野と批判的思考力を活かし、将来は〇〇という分野で、社会の複雑な課題に対して本質的な解決策を見出すことのできる人材になりたい」といった記述が考えられます。
  4. 〆のひと押し
    • 最後に、改めてその大学で学びたいという強い熱意と、リベラルアーツを通して知的好奇心を追求し、自己成長を遂げたいという意欲を述べ、志望理由書を知的な興奮とともに締めくくりましょう。「貴学の自由で刺激的な学びの環境と、多様な価値観を持つ人々との交流を通して、知的好奇心を最大限に高め、社会の発展に貢献できる教養豊かな人材へと成長したいと強く願っております」といった表現が考えられます。

【リベラルアーツ学部特有の視点:幅広い知的好奇心と探究心をアピールする要素】

リベラルアーツ学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、あなたの幅広い知的好奇心と探究心がより深く伝わる内容にすることができます。

  • 複数の学問分野への強い興味: 特定の専門分野だけでなく、人文科学、社会科学、自然科学など、複数の学問分野に強い興味を持っていることを具体的に示すエピソードや考察を記述する。
  • 学際的な視点への意識: 異なる学問分野の知識や視点を統合して、一つのテーマや問題について考察しようとする意欲を示す。
  • 既存の知識や常識に対する批判的な視点: 学校の授業や日常生活の中で抱いた疑問や、既存の知識や常識に対して批判的に検討した経験などを記述する。
  • 主体的な学びの経験: 学校の授業以外にも、読書、自主研究、博物館・美術館訪問、オンライン学習などを通して、自ら学びを深めた経験を示す。
  • 異なる意見や価値観への関心: 自分とは異なる意見や価値観を持つ人々と積極的に対話し、理解を深めようとする姿勢を示す。
  • 多様な文化への関心と理解: 自国の文化だけでなく、外国の文化や歴史、社会に関心を持ち、理解しようと努めた経験を示す。
  • 将来の明確な専門分野が未定であることへの肯定的な姿勢: まだ専門分野を特定できていない場合でも、幅広い学びを通して将来の方向性を探求したいという意欲を示す。

リベラルアーツ学部 志望理由書作成のポイント

上記の基本構成要素を踏まえつつ、リベラルアーツ学部特有の視点を意識することが重要です。

  • 幅広い知的好奇心を具体的に示す: 興味のある複数の学問分野を具体的に挙げ、それぞれの分野にどのような点に惹かれているのか、なぜそれらを学びたいのかを明確に記述しましょう。
  • 学際的な視点を持つことへの意識を示す: 異なる学問分野をどのように関連付け、一つのテーマについて多角的に考察したいのか、具体的なアイデアや関心のあるテーマを提示しましょう。
  • 主体的な学びの経験をアピールする: 学校の授業以外に行った自主的な学習(読書、研究、課外活動など)を通して、どのように知的好奇心を満たし、探究心を深めてきたのかを具体的に記述しましょう。
  • 批判的思考力を示すエピソードを盛り込む: ある情報や意見に対して、鵜呑みにせず多角的に検討し、自分なりの考えに至った経験などを具体的に記述しましょう。
  • 大学のリベラルアーツ教育の特色への理解を示す: 幅広い分野を学べるカリキュラム、少人数教育、学生の自主性を尊重する環境など、大学のリベラルアーツ教育の特色を理解し、それが自身の学びたいこととどのように合致するのかを具体的に述べましょう。
  • 将来の専門分野が未定である場合は、その探求意欲を示す: まだ明確な専門分野が決まっていない場合は、リベラルアーツ学部での幅広い学びを通して、様々な分野に触れ、自分の本当に興味のある分野を見つけたいという意欲を積極的にアピールしましょう。

リベラルアーツ学部 志望理由書の例文

それでは、上記のポイントを踏まえ、具体的なリベラルアーツ学部の志望理由書の例文を見ていきましょう。あくまで例文として参考に留め、ご自身の言葉で熱意を伝えることが重要です。

【例文:小林健太さんの志望理由書】

私が貴学リベラルアーツ学部を強く志望する理由は、人間の行動や社会現象の根底にある原理を、心理学、経済学、哲学といった多様な視点から深く探究し、複雑な現代社会におけるより良い生き方を考察したいという強い思いがあるからです。

高校生活を送る中で、人間の感情や思考のメカニズムに興味を持つようになり心理学の入門書を読むようになりました。同時に、ニュースで報道される経済現象や社会問題に触れるうちに、個人の心理だけでなく、社会全体の構造や倫理観が深く関わっているのではないかと考えるようになりました。このように、様々な学問分野への興味が広がる中で、特定の専門分野に限定せず、幅広い知識を統合的に学ぶことの重要性を強く感じるようになりました。貴学リベラルアーツ学部の、人文科学、社会科学、自然科学を横断的に学び、学生一人ひとりの興味関心に基づいた自由な学びを尊重する教育方針に強く惹かれました。特に、〇〇教授の「行動経済学と倫理」に関する学際的な研究や、△△教授の「哲学的人間学」に関するご講義に触れ、人間の行動や社会現象を多角的に考察する視点の重要性を深く認識し、ぜひ先生方の指導の下で学びたいと強く思いました。

貴学リベラルアーツ学部では、心理学、経済学、哲学をはじめ、社会学、歴史学、文学など、多様な分野を自由に選択し、深く学ぶことができるカリキュラムに加え、少人数教育による活発な議論や、学生の自主的な学びを支援する環境が整っていると伺い、私の知的好奇心を最大限に満たし、多角的な視野を養う上で最適な環境であると確信しています。特に、異なる専門分野を学ぶ学生との交流や、様々なテーマについて議論するセミナーに参加することで、自分とは異なる視点や考え方に触れ、理解を深めたいと考えています。

入学後は、心理学を軸に人間の行動原理を探求しつつ、経済学の視点から社会構造との関わりを考察し、さらに哲学的な思索を通して倫理的な側面についても深く掘り下げていきたいと考えています。また、様々な分野の科目を幅広く履修することで、既存の枠組みにとらわれない柔軟な思考力を養い、複雑な現代社会における人間の生き方について多角的に考察する力を身につけたいと考えています。将来は、リベラルアーツ学部で培った幅広い知識と批判的思考力を活かし、教育、研究、ジャーナリズムなど、特定の分野にとらわれず、社会の様々な場面で人々のより良い生き方を支えることのできる人材になりたいと考えています。

貴学の自由で多様な学びの環境、少人数教育による深い学び、そして学生の自主性を尊重する教育方針の下で、幅広い知識と批判的思考力を身につけ、複雑な現代社会において多角的な視点から物事を捉え、より良い生き方を追求できる人材へと成長したいと強く願っております。

【例文から学ぶポイント】

  • 幅広い知的好奇心を具体的に示す: 心理学、経済学、哲学という複数の分野への関心と、それぞれの分野に惹かれる理由を具体的に述べています。
  • 学際的な視点を持つことへの意識を示す: 人間の行動や社会現象を単一の視点から捉えるのではなく、複数の学問分野を統合的に考察しようとする意欲を示しています。
  • 主体的な学びの経験をアピールする: 心理学の入門書を読むなど、自ら学びを深めた経験を述べています。
  • 大学のリベラルアーツ教育の特色への理解を示す: 幅広い分野を学べるカリキュラムや少人数教育、学生の自主性を尊重する環境に魅力を感じていることを具体的に述べています。
  • 将来の専門分野が未定である場合は、その探求意欲を示す: 特定の専門分野に限定せず、幅広い学びを通して将来の方向性を探求したいという意欲を述べています。

最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト

最後に、提出前に必ず確認しておきたいチェックリストをご紹介します。

  • 大学・学部のアドミッション・ポリシー(特にリベラルアーツ学部の求める人物像)を深く理解しているか?
  • なぜ特定の専門分野ではなく、幅広い分野を学びたいのか、具体的な理由が明確に書かれているか?
  • 高校での学習や課外活動を通して、どのような知的好奇心や探究心を育んできたのか具体的に記述しているか?
  • 複数の学問分野への関心や、学際的な視点を持って物事を考えようとする意欲を示しているか?
  • 主体的な学びの経験や、既存の知識や常識に対して疑問を持った経験などを具体的に記述しているか?
  • 入学後の具体的な学習計画や探求したいテーマが明確に述べられているか?
  • 将来、リベラルアーツ学部で学んだ幅広い知識や批判的思考力を活かして、社会にどのように貢献したいのか具体的な展望が述べられているか?
  • 異なる意見や価値観への関心や、多様な文化への理解を示しているか?
  • 誤字脱字、文法的な誤りはないか?
  • 指定された文字数制限を満たしているか?
  • あなたの知的好奇心、探究心、そして知的な成長への意欲が伝わる文章になっているか?

これらの項目を一つひとつ確認し、自信を持って志望理由書を提出してください。

KOSSUN教育ラボの活用

KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。

専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。

KOSSUN教育ラボのサポート体制

  • 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
  • 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
  • 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
  • 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
  • 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
  • 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。

KOSSUN教育ラボからのメッセージ

総合型選抜は、皆さんの個性や可能性を大学に伝える絶好の機会です。この記事が、リベラルアーツ学部への志望理由書作成の一助となれば幸いです。

KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。