
- 1. 建築都市デザイン学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
- 2. 改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そして建築都市デザイン学部が求める人物像とは?
- 2.1.1. 総合型選抜(旧AO入試)とは?
- 2.1.2. 一般選抜との違い
- 2.1.3. 建築都市デザイン学部が求める人物像
- 3. 建築都市デザイン学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント
- 3.1.1. 志望理由書の基本的な構成
- 3.1.2. 建築都市デザイン学部 志望理由書作成のポイント
- 3.1.3. 建築都市デザイン学部 志望理由書の例文
- 4. 最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト
- 5. KOSSUN教育ラボの活用
- 6. KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 7. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
建築都市デザイン学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
今回は、多様な可能性を秘めた入試制度である「総合型選抜」の中でも、個々の建築物のデザインにとどまらず、都市全体のあり方を視野に入れ、人々の生活、文化、環境をより良くデザインする「建築都市デザイン学部」の志望理由書に焦点を当て、その概要から具体的な例文、そして合格を掴むための重要なポイントまで、じっくりと解説していきます。
「総合型選抜って、なんだか難しそう…」「建築都市デザイン学部の志望理由書って、どんなことを書けばいいの?」そんな疑問や不安を抱えている方も、この記事を読めばきっと道が開けるはずです。
私たちと一緒に、あなたの空間と都市への探求心と創造力を最大限に引き出す志望理由書を作成し、夢の建築都市デザイン学部合格を掴み取りましょう!
改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そして建築都市デザイン学部が求める人物像とは?
まず、総合型選抜とはどのような入試制度なのでしょうか?一般選抜との違いを明確にし、その上で建築都市デザイン学部がどのような学生を求めているのかを理解することが、志望理由書作成の第一歩となります。
総合型選抜(旧AO入試)とは?
総合型選抜は、従来の学力試験の成績だけでなく、志願者の個性、意欲、適性、経験などを総合的に評価する入試制度です。
大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせながら、書類審査、面接、小論文、プレゼンテーション、実技など、多様な評価方法を用いて合否が判定されます。
一般選抜との違い
一般選抜が主に学力試験の結果を重視するのに対し、総合型選抜は、皆さんがこれまで培ってきた学びへの姿勢、課外活動への取り組み、将来の目標など、多角的な側面から評価される点が大きな違いです。「得意なこと」「興味のあること」「将来やりたいこと」を大学に積極的にアピールできるチャンスと言えるでしょう。
建築都市デザイン学部が求める人物像
それでは、建築都市デザイン学部はどのような学生を求めているのでしょうか?多くの建築都市デザイン学部が共通して重視する要素として、以下のような点が挙げられます。
- 建築と都市への複合的な興味と関心: 個々の建築物のデザインだけでなく、都市全体の構造や機能、景観、人々の活動に関心を持ち、両者を統合的に捉えようとする意欲を持っていること。
- 空間デザインと都市計画への探求心: 美しい建築物や快適な都市空間をデザインすることに喜びを感じ、持続可能な都市のあり方を研究することに意欲があること。
- 歴史、文化、社会への幅広い理解と考察力: 地域の歴史や文化、社会構造、人々のライフスタイルを理解し、それらを考慮したデザインや計画を構想できること。
- 課題発見・解決能力: 現代社会の都市や居住環境における課題を発見し、建築と都市計画の両方の視点から解決策を探求できること。
- 創造性と表現力: 建築デザインのアイデアだけでなく、都市計画の構想やビジョンを具体的な図面、模型、プレゼンテーションなどで表現する能力を持っていること。
- コミュニケーション能力と協調性: 設計、計画、合意形成の過程で、多様な専門家や地域住民と協力してプロジェクトを進めることができること。
- 倫理観と社会貢献意識: 安全で快適な生活環境を提供し、持続可能な都市と社会の実現に貢献したいという意識を持っていること。
これらの要素を踏まえ、皆さんのこれまでの経験や学びと結びつけながら、志望理由書で自己PRしていくことが重要になります。
建築都市デザイン学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント
次に、実際に建築都市デザイン学部の志望理由書を作成する上で、どのような要素を盛り込み、どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。
一般的な志望理由書の構成要素と、建築都市デザイン学部特有の視点を交えながら解説します。
志望理由書の基本的な構成
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
下記の基本構成を参考にあなたの空間と都市への情熱と創造力が伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。
【志望理由書の基本的な構成例】
- 志の宣言
- 最初に、「〇〇という都市や居住環境における課題に対し、建築と都市デザインの視点から解決したいという強い思いを持ち、貴学建築都市デザイン学部(または〇〇学科)を強く志望いたします」のように、あなたの最も核となる空間と都市への探求心と、建築家または都市計画家として実現したい未来を冒頭で示し、読み手の関心を惹きつけましょう。
- 一貫性の提示
- あなたの空間や都市への興味がどのように育まれ、どのような経験や学びを通して深まってきたのかを、具体的なエピソードを交えながら語ります。なぜ建築と都市デザインという複合的な分野に心を惹かれ、どのような建築物、空間、都市をデザイン・計画・研究したいと思うようになったのかを記述しましょう。
- 志望動機
- なぜその大学の建築都市デザイン学部(または〇〇学科)を志望するのか、その理由を具体的に説明します。カリキュラム、研究テーマ、教授陣、設計課題、都市計画演習、地域連携プロジェクト、海外研修など、大学の具体的な要素に触れながら、あなたの探求したい分野や学びたいこととの関連性を明確に述べましょう。「〇〇教授の△△に関する都市再生の研究が、私が抱える〇〇という地域課題に対する重要な示唆を与えてくれると確信している」「貴学の□□という建築と都市計画を統合的に学ぶプログラムを通して、〇〇と〇〇の知識を融合し、〇〇という持続可能な都市モデルを提案したい」といった具体的な記述が効果的です。
- 入学後、どのような分野を学び、どのような建築物、空間、都市をデザイン・計画・研究したいのか、具体的な活動計画を示しましょう。また、将来、建築と都市デザインの知識やスキルを活かしてどのような目標を達成したいのか、社会にどのように貢献したいのかを具体的に語ることで、入学後の創造的な意欲と目的意識の高さをアピールできます。「〇〇という建築技術と都市計画の手法を組み合わせた〇〇という複合的な空間をデザインし、〇〇という課題の解決に貢献したい」「貴学で培ったデザイン思考と都市分析力を活かし、〇〇という分野で新たな都市のあり方を創造したい」といった記述が考えられます。
- 〆のひと押し
- 最後に、改めてその大学で学びたいという強い熱意と、建築と都市デザインを通してより良い未来を創造したいという意欲を述べ、志望理由書を未来への情熱とともに締めくくりましょう。「貴学の多様な視点と実践的な学びを重視する環境の中で、建築と都市デザインの可能性を追求し、人々の暮らしと都市環境を豊かにできる人材へと成長したいと強く願っております」といった表現が考えられます。
【建築都市デザイン学部特有の視点:複合的な視点と都市への関与意識をアピールする要素】
建築都市デザイン学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、あなたの複合的な視点と都市への関与意識がより深く伝わる内容にすることができます。
- 建築スケールと都市スケールの両方への関心: 個々の建築物のデザインの魅力だけでなく、都市全体の構造、機能、景観、歴史、文化、社会システムへの関心を示し、両者を関連付けて考察する視点を記述する。
- 都市や地域の課題に対する問題意識と解決策の探求: 自身の居住する地域や関心のある都市における課題(環境問題、交通問題、コミュニティの衰退など)を発見し、建築と都市計画の知識や手法を用いて解決策を探求しようとする意欲を示す具体的な考察や提案を記述する。
- 多様な視点からの都市分析力: 地理学、社会学、経済学、環境学など、建築デザイン以外の分野の知識も活用しながら、都市の構造や問題を多角的に分析する能力を示す具体的な経験や考察を記述する。
- 住民参加や合意形成への意識: 都市計画や地域デザインにおいて、地域住民の意見を尊重し、共に未来を創造していくことの重要性を理解していることを示す記述。
- 持続可能な都市と建築への関心: 環境負荷の低減、資源の有効活用、災害に強い都市づくりなど、持続可能な社会の実現に貢献する建築や都市デザインに関心があることを示す具体的なアイデアや関心を記述する。
- デザイン思考とシステム思考の融合: 個々の要素を美しく機能的にデザインするだけでなく、それらが相互に影響し合う都市全体を一つのシステムとして捉え、最適化を図ろうとする思考を示す。
建築都市デザイン学部 志望理由書作成のポイント
上記の基本構成要素を踏まえつつ、建築都市デザイン学部特有の視点を意識することが重要です。
- 身の回りの建築物や都市空間に対する観察眼と考察力を示す: 日常生活の中で気になる建築物や都市空間、景観などを具体的に挙げ、その魅力や課題について考察した内容を記述しましょう。
- 建築デザインだけでなく、都市計画や地域デザインへの関心を示す: 個々の建築物のデザインだけでなく、都市全体の機能や構造、地域の特性を活かしたまちづくりなど、より広い視点からの関心を示すことが重要です。
- 社会の課題に対する建築と都市デザインの役割について具体的に考察する: 環境問題、高齢化、防災、文化継承など、現代社会が抱える課題に対して、建築と都市デザインがどのように貢献できるのか、自身の具体的なアイデアや提案を記述しましょう。
- 設計、計画、調査などの実践的な経験を示すエピソードを盛り込む: 建築模型の制作、都市計画に関するアイデア提案、地域のフィールドワーク、住民との交流活動など、建築や都市デザインに関連する実践的な経験について、具体的なプロセスや学びを記述しましょう。
- デザイン、計画、分析、コミュニケーション能力をバランスよくアピールする: 美しい空間をデザインする能力、都市や地域の課題を分析し計画を立てる能力、多様な人々と協働するためのコミュニケーション能力をバランスよくアピールしましょう。
- 大学の教育方針や研究環境への深い理解を示す: 建築デザインだけでなく、都市計画、地域デザイン、環境共生など、幅広い分野を学べるカリキュラムや研究室、地域連携プロジェクトなどを事前に調べ、自身の興味や目標とどのように合致するのかを具体的に述べましょう。
建築都市デザイン学部 志望理由書の例文
それでは、上記のポイントを踏まえ、具体的な建築都市デザイン学部の志望理由書の例文を見ていきましょう。あくまで例文として参考に留め、ご自身の言葉で熱意を伝えることが重要です。
【例文:佐々木美咲さんの志望理由書】
私が貴学建築都市デザイン学部都市デザイン学科を強く志望する理由は、歴史的な文脈を尊重しながら、現代のニーズに応える持続可能な都市空間をデザインすることで、地域コミュニティの活性化に貢献したいという強い思いがあるからです。
私が生まれ育った〇〇市は、美しい歴史的な街並みが残る一方で、近年、人口減少と高齢化が進み、空き家やシャッター商店街が増加しています。この状況を目の当たりにする中で、歴史的な資源を活かしながら、新たな機能や魅力を付加することで、地域に活気を取り戻すことができるのではないかと考えるようになりました。高校では、美術部でスケッチやデザインを学び、歴史研究部では地域の歴史や文化について深く調査しました。また、ボランティア活動として、地域の景観保全活動やイベント企画に参加する中で、地域住民との対話や協働の重要性を学びました。貴学建築都市デザイン学部都市デザイン学科の〇〇教授の「歴史的都市の再生とコミュニティデザイン」に関する研究を拝読し、歴史と現代性を融合させた都市デザインの可能性に強く共感し、ぜひこの研究室で学びたいと強く思いました。
貴学建築都市デザイン学部都市デザイン学科では、建築デザイン、都市計画、地域社会学、景観デザインなど、都市を多角的に捉えるための幅広い知識とスキルを習得できるカリキュラムに加え、地域自治体やNPOとの連携による実践的なフィールドワークやデザイン提案の機会が豊富に用意されていると伺い、私の目標を実現するための最適な環境であると確信しています。特に、〇〇教授が主宰するコミュニティデザイン研究室における地域住民との協働によるデザイン提案や、△△市との連携による空き家再生プロジェクトに参加できる機会は、私が将来、地域社会の活性化に貢献できる都市デザイナーになるという目標を達成するための貴重な経験となると確信しています。
入学後は、〇〇教授の指導の下、都市計画、建築デザイン、地域社会学、景観デザインに関する専門知識とデザイン手法を深く学び、歴史的な文脈を尊重しながら、現代のライフスタイルやニーズに合った持続可能な都市空間のデザインに積極的に取り組みたいと考えています。また、フィールドワークや住民ワークショップを通して、地域住民の意見を丁寧に聞き取り、共に未来の都市像を描くプロセスを学びたいと考えています。将来的には、地域に根差した都市デザイン事務所を設立し、歴史的資源を活かした魅力的な都市空間を創造することで、地域コミュニティの活性化に貢献できる都市デザイナーになりたいと考えています。
貴学の地域社会との連携を重視する教育方針、実践的な都市デザイン演習、そして熱意あふれる教授陣の下で、建築と都市デザインの知識とスキルを統合し、地域社会の課題解決に貢献できる都市デザイナーへと成長したいと強く願っております。
【例文から学ぶポイント】
- 建築と都市の両方への関心と問題意識: 歴史的な街並みと人口減少という地域課題に対し、建築と都市デザインの視点から解決策を探求しようとしています。
- 地域社会との関わりと学びの接続: 地域の歴史調査やボランティア活動を通して、地域への関心を深め、住民との協働の重要性を学んだ経験を具体的に記述しています。
- 建築デザインと都市計画の両分野への興味: 個々の建築物のデザインだけでなく、都市全体の活性化という視点から都市デザインに関心を持っていることを示しています。
- 大学・研究室との明確な繋がり: 興味のある教授の研究内容や地域連携プロジェクトを具体的に挙げ、なぜその研究室で学びたいのかを明確に述べています。
- 具体的な学習・計画・実践への意欲: 都市計画、建築デザイン、地域社会学などを学び、フィールドワークや住民ワークショップを通して実践的に学びたいという意欲を示しています。
- デザイン力、分析力、コミュニケーション能力、地域貢献意欲: スケッチやデザインの経験、地域の課題分析、住民との対話を通して培った能力と、地域社会に貢献したいという強い意欲をアピールしています。
- 将来の都市デザイナーとしての明確なビジョン: 地域に根差した都市デザイン事務所を設立し、地域活性化に貢献したいという明確なビジョンを示しています。
最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト
最後に、提出前に必ず確認しておきたいチェックリストをご紹介します。
- 大学・学部のアドミッション・ポリシー(特に建築都市デザイン学部の求める人物像)を深く理解しているか?
- なぜその大学・学部の特定の分野(建築デザイン、都市デザインなど)で学びたいのか、具体的な理由が明確に書かれているか?
- 高校での美術、数学、地理、歴史、社会学などの学習経験が、大学での専門的な学習や将来のデザイン・計画目標と結びついているか?
- 建築物のデザインだけでなく、都市や地域への関心、課題意識、将来の構想などを記述しているか?
- 設計、計画、調査、地域活動など、建築や都市デザインに関連する実践的な経験について記述しているか?
- 入学後の具体的な学習計画や研究・制作への意欲が明確に述べられているか?
- 将来の建築家または都市計画家としての展望や、社会貢献への意欲が伝わるか?
- 誤字脱字、文法的な誤りはないか?
- 指定された文字数制限を満たしているか?
- あなたの空間と都市への探求心、創造力、そして未来への情熱が伝わる文章になっているか?
これらの項目を一つひとつ確認し、自信を持って志望理由書を提出してください。
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
総合型選抜は、皆さんの個性や可能性を大学に伝える絶好の機会です。この記事が、建築都市デザイン学部への志望理由書作成の一助となれば幸いです。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。