
- 1. 教養学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
- 2. 改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そして教養学部が求める人物像とは?
- 2.1.1. 総合型選抜(旧AO入試)とは?
- 2.1.2. 一般選抜との違い
- 2.1.3. 教養学部が求める人物像
- 3. 教養学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント
- 3.1.1. 志望理由書の基本的な構成
- 3.1.2. 教養学部 志望理由書作成のポイント
- 3.1.3. 教養学部 志望理由書の例文
- 4. 最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト
- 5. KOSSUN教育ラボの活用
- 6. KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 7. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
教養学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
今回は、多様な学問領域を横断的に学び、幅広い視野と深い洞察力を養うことを目指す「教養学部」の志望理由書に焦点を当て、その概要から具体的な例文、そして合格を掴むための重要なポイントまで、じっくりと解説していきます。 「総合型選抜って、なんだか難しそう…」「教養学部の志望理由書って、どんなことを書けばいいの?」そんな疑問や不安を抱えている方も、この記事を読めばきっと道が開けるはずです。 私たちと一緒に、あなたの知的好奇心と探究心を最大限に引き出す志望理由書を作成し、夢の教養学部合格を掴み取りましょう!
改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そして教養学部が求める人物像とは?
まず、総合型選抜とはどのような入試制度なのでしょうか?一般選抜との違いを明確にし、その上で教養学部がどのような学生を求めているのかを理解することが、志望理由書作成の第一歩となります。
総合型選抜(旧AO入試)とは?
総合型選抜は、従来の学力試験の成績だけでなく、志願者の個性、意欲、適性、経験などを総合的に評価する入試制度です。 大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせながら、書類審査、面接、小論文、プレゼンテーション、実技など、多様な評価方法を用いて合否が判定されます。
一般選抜との違い
一般選抜が主に学力試験の結果を重視するのに対し、総合型選抜は、皆さんがこれまで培ってきた学びへの姿勢、課外活動への取り組み、将来の目標など、多角的な側面から評価される点が大きな違いです。「得意なこと」「興味のあること」「将来やりたいこと」を大学に積極的にアピールできるチャンスと言えるでしょう。
教養学部が求める人物像
それでは、教養学部はどのような学生を求めているのでしょうか?多くの教養学部が共通して重視する要素として、以下のような点が挙げられます。
- 幅広い知的好奇心と探究心: 特定の分野に限定されず、人文科学、社会科学、自然科学など、多様な学問領域に関心を持ち、深く探究したいという意欲があること。
- 学際的な視点と柔軟な思考力: 複数の学問分野を横断的に理解し、既存の枠組みにとらわれず、柔軟な思考で物事を捉えることができること。
- 論理的思考力と分析力: 物事を客観的に分析し、論理的に考察する能力があること。
- 主体的な学習意欲: 受け身ではなく、自ら課題を見つけ、積極的に学びを深めていく意欲があること。
- 高いコミュニケーション能力と表現力: 自分の考えを明確かつ効果的に伝え、他者と建設的な議論を行うことができること。
- 異文化理解と共生意識: 多様な文化や価値観を理解し尊重し、グローバルな視点を持って社会に関わろうとする意識があること。
- 倫理観と批判精神: 社会の課題に対して倫理的な観点から考察し、批判的に検討する姿勢を持っていること。
これらの要素を踏まえ、皆さんのこれまでの経験や学びと結びつけながら、志望理由書で自己PRしていくことが重要になります。
教養学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント
次に、実際に教養学部の志望理由書を作成する上で、どのような要素を盛り込み、どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。 一般的な志望理由書の構成要素と、教養学部特有の視点を交えながら解説します。
志望理由書の基本的な構成
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
下記の基本構成を参考にあなたの知的好奇心と探究心が伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。
【志望理由書の基本的な構成例】
- 志の宣言
- 最初に、「〇〇という現象に対し、人文科学、社会科学、自然科学といった多様な視点から深く探究し、本質に迫りたいという強い思いを持ち、貴学教養学部(または〇〇学科)を強く志望いたします」のように、あなたの最も核となる知的好奇心と探究心、そして実現したい学びの方向性を冒頭で示し、読み手の関心を惹きつけましょう。
- 一貫性の提示
- あなたの幅広い学問領域への興味がどのように育まれ、どのような経験や学びを通して深まってきたのかを、具体的なエピソードを交えながら語ります。なぜ教養学という分野に心を惹かれ、どのような学問分野に関心を抱き、それらを通してどのような問いを追求したいと思うようになったのかを記述しましょう。
- 志望動機
- なぜその大学の教養学部(または〇〇学科)を志望するのか、その理由を具体的に説明します。カリキュラム、研究テーマ、教授陣、学際的なプログラム、留学制度など、大学の具体的な要素に触れながら、あなたの探求したい分野や学びたいこととの関連性を明確に述べましょう。「〇〇教授の△△に関する学際的な研究が、私が抱える〇〇という問いに対する新たな視点を与えてくれると確信している」「貴学の□□という複数分野を横断的に学べるプログラムを通して、〇〇と〇〇の知識を統合し、〇〇という複雑な現象の解明に貢献したい」といった具体的な記述が効果的です。
- 入学後、どのような分野を学び、どのような問いを深く掘り下げていきたいのか、具体的な学習計画を示しましょう。また、将来、教養学部で培った知識やスキルを活かしてどのような目標を達成したいのか、社会にどのように貢献したいのかを具体的に語ることで、入学後の主体的な学習意欲と明確な目的意識の高さをアピールできます。「〇〇という専門分野を深く学びながら、関連する△△や□□といった分野も横断的に研究することで、〇〇という問題に対する多角的な理解を深めたい」「貴学で培った幅広い視野と論理的思考力を活かし、将来は〇〇という分野で、社会の複雑な課題の解決に貢献できる人材になりたい」といった記述が考えられます。
- 〆のひと押し
- 最後に、改めてその大学で学びたいという強い熱意と、教養学を通してより深く真理を探究し、社会に貢献したいという意欲を述べ、志望理由書を知的な熱意とともに締めくくりましょう。「貴学の自由で多様な学びの環境と、刺激的な知的交流を通して、知的好奇心を最大限に高め、社会の発展に貢献できる人材へと成長したいと強く願っております」といった表現が考えられます。
【教養学部特有の視点:知的好奇心と探究心をアピールする要素】
教養学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、あなたの知的好奇心と探究心がより深く伝わる内容にすることができます。
- 複数の学問分野への関心: 特定の専門分野だけでなく、人文科学、社会科学、自然科学など、複数の学問分野に興味を持っていることを具体的に示すエピソードや考察を記述する。
- 学際的な視点への意識: 異なる学問分野の知識や視点を統合して、一つのテーマや問題について考察しようとする意欲を示す。
- 既存の知識や常識に対する問い: 日常生活や社会現象の中で抱いた疑問や、既存の知識や常識に対して批判的に検討した経験などを記述する。
- 主体的な学びの経験: 学校の授業以外にも、読書、自主研究、博物館・美術館訪問、オンライン学習などを通して、自ら学びを深めた経験を示す。
- 論理的な思考力と考察力: 物事を多角的に分析し、論理的に考察する力、そして自分の考えを分かりやすく説明する能力を示す。
- 知的な議論への意欲: 他者の意見に耳を傾け、建設的な議論を通して理解を深めたいという意欲を示す。
- グローバルな視点: 国際的なニュースや異文化に関心を持ち、グローバルな視点から物事を考えようとする姿勢を示す。
教養学部 志望理由書作成のポイント
上記の基本構成要素を踏まえつつ、教養学部特有の視点を意識することが重要です。
- 幅広い知的好奇心を具体的に示す: 興味のある複数の学問分野を具体的に挙げ、それぞれの分野にどのような点に惹かれているのか、なぜそれらを学びたいのかを明確に記述しましょう。
- 学際的な視点を持つことへの意識を示す: 異なる学問分野をどのように関連付け、一つのテーマについて多角的に考察したいのか、具体的なアイデアや関心のあるテーマを提示しましょう。
- 主体的な学びの経験をアピールする: 学校の授業以外に行った自主的な学習(読書、研究、課外活動など)を通して、どのように知的好奇心を満たし、探究心を深めてきたのかを具体的に記述しましょう。
- 論理的な思考力と考察力を示すエピソードを盛り込む: あるテーマについて深く考え、自分なりの結論や新たな視点を見出した経験などを具体的に記述しましょう。
- 大学の教育方針や学際的なプログラムへの理解を示す: 大学の特色やカリキュラム、学際的なプログラム、研究プロジェクトなどを事前に調べ、自身の興味や目標とどのように合致するのかを具体的に述べましょう。
- 将来の学びへの意欲と社会貢献への意識を結びつける: 教養学部での学びを通して、将来どのような分野で活躍し、社会にどのように貢献したいのか、具体的な展望を描きましょう。
教養学部 志望理由書の例文
それでは、上記のポイントを踏まえ、具体的な教養学部の志望理由書の例文を見ていきましょう。あくまで例文として参考に留め、ご自身の言葉で熱意を伝えることが重要です。
【例文:佐藤健太さんの志望理由書】
私が貴学教養学部総合文化学科を強く志望する理由は、現代社会における複雑な文化現象を、歴史学、文学、社会学といった多様な視点から深く探究し、その本質を理解することで、より豊かな共生社会の実現に貢献したいという強い思いがあるからです。
高校時代、私は文学作品を読むことを通して、人間の感情や社会のあり方に強い関心を抱くようになりました。同時に、歴史の授業で過去の文化や社会構造を学ぶ中で、現代の文化現象が歴史的な背景と深く結びついていることを痛感しました。さらに、ニュースやドキュメンタリーを通して現代社会の抱える多文化共生やアイデンティティの問題に関心を深める中で、これらの問題を単一の学問分野から理解するだけでは不十分だと感じるようになりました。貴学教養学部総合文化学科の、複数の専門分野を横断的に学び、現代社会の諸問題を複眼的に考察するカリキュラムに強く惹かれました。特に、〇〇教授の「文化交流史と現代社会」に関する研究や、△△教授の「文学における異文化表象」に関するご研究に触れ、異なる文化や価値観が交錯する現代社会を理解するための学際的な視点の重要性を深く認識し、ぜひ先生方の指導の下で学びたいと強く思いました。
貴学教養学部総合文化学科では、歴史学、文学、社会学、哲学など、多様な人文社会科学分野を基礎から深く学ぶことができるだけでなく、複数の専門分野を融合した横断的な科目が豊富に開講されていると伺い、私の知的好奇心を最大限に満たし、学際的な視野を養う上で最適な環境であると確信しています。特に、異文化理解に関する集中講義や、海外大学との交換留学制度は、グローバル化が進む現代において不可欠な異文化理解を深め、多様な価値観を持つ人々と協働するためのコミュニケーション能力を養う上で貴重な機会となると考えています。
入学後は、〇〇教授の指導の下で、歴史学と文学を軸に、現代社会における文化現象、特に異文化間の相互理解や衝突について学際的な視点から研究を深めたいと考えています。また、積極的に海外の文献を読み解き、異文化を持つ学生との交流を通して、多角的な考察力を磨きたいと考えています。将来的には、国際的な文化交流機関や教育機関などで、多様な文化を持つ人々が相互理解を深め、共生できる社会の実現に貢献できる人材になりたいと考えています。
貴学の多様な学問分野を横断的に学べる環境、国際的な交流を促進するプログラム、そして熱意あふれる教授陣の下で、幅広い知識と複眼的な視点を身につけ、現代社会の複雑な文化現象を深く理解し、より良い社会の実現に貢献できる人材へと成長したいと強く願っております。
【例文から学ぶポイント】
- 複数の学問分野への関心を具体的に示す: 文学、歴史学、社会学という複数の分野への関心と、それぞれの分野に惹かれる理由を具体的に述べています。
- 学際的な視点を持つことへの意識を示す: 現代社会の文化現象を単一の視点から捉えることの限界を感じ、学際的なアプローチの必要性を認識していることを示しています。
- 主体的な学びの経験をアピールする: 文学作品の読書や歴史の学習、ニュースやドキュメンタリー視聴を通して、自ら学びを深めてきた経験を述べています。
- 大学の教育方針や学際的なプログラムへの理解を示す: 複数の専門分野を横断的に学べるカリキュラムや、異文化理解に関するプログラム、海外留学制度などに魅力を感じていることを具体的に述べています。
- 将来の学びへの意欲と社会貢献への意識を結びつける: 学際的な学びを通して、異文化理解を深め、国際的な文化交流などに貢献したいという具体的な展望を示しています。
最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト
最後に、提出前に必ず確認しておきたいチェックリストをご紹介します。
- 大学・学部のアドミッション・ポリシー(特に教養学部の求める人物像)を深く理解しているか?
- なぜその大学・学部の特定の分野(人文科学、社会科学、自然科学など)を横断的に学びたいのか、具体的な理由が明確に書かれているか?
- 高校での学習や課外活動を通して、どのような知的好奇心や探究心を育んできたのか具体的に記述しているか?
- 複数の学問分野への関心や、学際的な視点を持って物事を考えようとする意欲を示しているか?
- 主体的な学びの経験や、既存の知識や常識に対して疑問を持った経験などを具体的に記述しているか?
- 入学後の具体的な学習計画や研究への意欲が明確に述べられているか?
- 将来、教養学部で学んだ知識やスキルを活かして、社会にどのように貢献したいのか具体的な展望が述べられているか?
- 論理的な思考力や考察力をアピールできているか?
- 誤字脱字、文法的な誤りはないか?
- 指定された文字数制限を満たしているか?
- あなたの知的好奇心、探究心、そして学びへの真摯な姿勢が伝わる文章になっているか?
これらの項目を一つひとつ確認し、自信を持って志望理由書を提出してください。
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
総合型選抜は、皆さんの個性や可能性を大学に伝える絶好の機会です。この記事が、教養学部への志望理由書作成の一助となれば幸いです。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。