
- 1. 経済学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
- 2. 経済学部の志望理由書で大学が見るポイント
- 3. 経済学部の志望理由書作成ステップ
- 3.1.1. 1.自己分析を深める
- 3.1.2. 2.大学・学部研究を徹底する
- 3.1.3. 3.志望理由の骨子を組み立てる
- 3.1.4. 4.構成を考え、文章を作成する
- 4. 経済学部の志望理由書作成のポイント
- 5. 経済学部の志望理由書 例文
- 5.1.1. 例文1:環境問題への関心と環境経済学への興味
- 5.1.2. 例文2:貧困と格差への問題意識と開発経済学への探求心
- 5.1.3. 例文3:金融市場の変動への関心と金融経済学への興味
- 6. KOSSUN教育ラボの活用
- 7. KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 8. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
経済学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
総合型選抜(旧AO入試)において、志望理由書は、あなたの経済現象への深い関心、論理的な思考力、そして経済学への学びへの強い意欲を大学に伝えるための重要なツールです。グローバル化、テクノロジーの進化、そして複雑化する社会課題に直面する現代において、経済の仕組みを理解し、より良い社会の実現に貢献したいという熱意を持つ皆さんにとって、なぜ経済学を学びたいのか、どのような問題意識や将来のビジョンを持っているのかを明確に示すことが合格への鍵となります。
この記事では、経済学部の志望理由書を作成する際の重要なポイントを、具体的な例文を交えながら丁寧に解説します。あなたの経済学への情熱と未来への展望を効果的に表現し、大学の心に響く志望理由書を作成するために、ぜひ参考にしてください。
経済学部の志望理由書で大学が見るポイント
経済学部の総合型選抜において、大学は志望理由書を通して、主に以下の点に着目しています。
- 経済現象への強い関心と問題意識: 日常生活や社会で起こる様々な経済現象(インフレ、景気変動、格差、環境問題、国際貿易など)に対し、強い関心を持ち、その背景にある構造や課題をどのように捉えているか。具体的な事例を交えながら、関心の広さと深さが示されているか。
- 経済学への明確な志望動機: なぜ他の社会科学分野(政治学、社会学など)ではなく、経済学を学びたいのか、経済学の理論や分析手法を用いて社会の課題解決に貢献したいという意欲が明確に述べられているか。
- 論理的思考力と分析力: 経済現象を客観的なデータに基づいて分析し、論理的に考察する力があるか。複雑な情報を整理し、本質を見抜く力があるか。自身の考えを分かりやすく、筋道立てて説明する力があるか。
- 数理的な思考力への抵抗のなさ: 経済学は数理的な分析を多く用いるため、数学的な思考力に抵抗がなく、むしろ積極的に活用したいという意欲があるか。
- 大学・学部への理解と学びへの意欲: 大学の理念や経済学部の特色、カリキュラム、研究分野(ミクロ経済学、マクロ経済学、計量経済学、公共経済学、国際経済学など)を理解し、自身の学びたい内容と結びつけているか。入学後、主体的に学びに取り組む意欲があるか。
- 将来の展望と経済学の学びの繋がり: 経済学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのように社会に貢献したいと考えているか、具体的な目標やキャリアビジョンを持っているか。
これらの要素を踏まえ、あなた自身の経済学への熱意と、経済学部で学び、社会の発展に貢献したいという強い意志を込めた志望理由書を作成することが重要です。
経済学部の志望理由書作成ステップ
将来の経済の専門家としての可能性を示す説得力のある志望理由書を作成するために、以下のステップでじっくりと取り組んでいきましょう。
1.自己分析を深める
- 経済現象への関心を掘り下げる: 日常生活の中で、気になる経済ニュース、統計データ、企業の動向などを通して、どのような経済現象に関心を持つようになったのか、具体的なきっかけや出来事を思い出してみましょう。特定の産業、金融市場、国際経済など、関心のあるテーマを明確にしましょう。
- 問題意識の具体化: 関心のある経済現象について、現状はどうなっているのか、どのような原因で起こっているのか、どのような影響が出ているのかなど、自分なりに調べ、深く考えることで、問題意識を具体化しましょう。
- 経済学への興味関心の源泉を探る: 社会の動きを考える中で、なぜ経済学の理論や分析手法に関心を持つようになったのか、そのきっかけとなった学習経験や考え方の変化を振り返りましょう。
- 自身の強みと経済学への適性を考える: 論理的思考力、分析力、データ分析力、数理的な思考力、情報収集力、探求心など、自身のどのような強みが経済学部での学びに活かせると考えられるか分析しましょう。
- 将来の展望を思い描く: 経済学を学ぶことで、将来どのような分野で活躍したいのか、どのような形で社会に貢献したいのか、具体的な展望を思い描いてみましょう。エコノミスト、金融アナリスト、公務員(経済政策担当)、コンサルタント、研究者など、幅広い進路が考えられます。
2.大学・学部研究を徹底する
- 大学の理念・特色を理解する: 大学のウェブサイトやパンフレットを熟読し、どのような教育理念を持ち、どのような特色のある教育を提供しているのかを理解しましょう。理論重視か、実践重視か、国際的な連携はどうかなどを確認しましょう。
- 経済学部の学科・専攻、カリキュラム、研究分野を調べる: 経済学部のウェブサイトで、どのような学科や専攻があるのか(経済学科、経済政策学科、国際経済学科など)、どのような科目が開講されているのか、教員の専門分野(特定の経済理論、産業分析など)を詳しく調べましょう。特に興味のある研究テーマや教授を見つけることが重要です。
- アドミッションポリシーを確認する: 大学がどのような学生を求めているのか、アドミッションポリシーを必ず確認し、自身の関心、能力、意欲などが合致する点を見つけましょう。
- オープンキャンパスや説明会に参加する: 可能であれば、オープンキャンパスや説明会に参加し、大学の雰囲気や教員の生の声に触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。在学生の活動や卒業生の進路なども参考にしましょう。
3.志望理由の骨子を組み立てる
自己分析と大学・学部研究を踏まえ、以下の要素を盛り込んだ志望理由の骨子を考えましょう。
- 経済学部を志望する理由(経済現象への関心、社会課題への問題意識、経済学への興味のきっかけ)
- 大学・学部を選んだ理由(カリキュラム、研究分野、教授、特色あるプログラム、理念・特色との関連性)
- 入学後に学びたいこと(具体的な科目、研究テーマ、挑戦したい活動など)
- 自身の強みや適性(論理的思考力、分析力、データ分析への興味、数理的な思考力など)
- 将来のビジョンと経済学の学びの繋がり(成し遂げたいこと、貢献したい分野など)
4.構成を考え、文章を作成する
骨子に基づき、論理的で分かりやすい構成を考え、文章を作成します。
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
- 志の宣言: 経済学部を志望する結論を冒頭で述べ、あなたの経済現象への関心を象徴するような具体的なエピソードや問題提起を行うことで、読み手の興味を引きつけます。
- 一貫性の提示: あなたが持つ経済現象への関心や、現代社会の経済における課題について具体的に述べ、なぜ経済学の視点からその課題解決に取り組みたいと考えるようになったのかを説明します。
- 志望動機: なぜその大学・学部の経済学部を選んだのか、具体的なカリキュラム、研究分野、注目している教授の名前、特色あるプログラムなどを挙げながら、自身の学びたい内容との関連性を詳細に説明します。入学後、どのような科目を履修し、どのような研究テーマに取り組みたいのか、具体的な計画を示します。データ分析や数理的な手法への興味なども積極的に述べましょう。自身のこれまでの経験や強み(データ分析の経験、数学の得意なことなど)が、経済学部での学びにどのように活かせると考えているかを述べると、説得力が増します。
- 〆のひと押し: 経済学部での学びを通して、将来どのような経済の専門家になりたいのか、学んだ知識や分析力をどのように社会に貢献したいのか、具体的なビジョンを述べ、入学への強い決意を示すとともに、あなたの熱意と将来性を印象づけましょう。
経済学部の志望理由書作成のポイント
読み手の心を捉え、高評価を得るための志望理由書を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。
- 「なぜ経済学なのか」を明確にする: 他の社会科学系の学部(経営学部、商学部、法学部など)ではなく、なぜ「経済学」を学びたいのか、その理由を具体的に示しましょう。社会全体の資源配分、市場のメカニズム、人々の行動原理など、経済学特有の視点に触れながら説明することが重要です。
- 具体的な経済現象やデータに言及する: 抽象的な関心だけでなく、あなたが実際に注目している経済ニュース、統計データ、経済指標などを挙げ、それらに対するあなた自身の分析や問題意識を具体的に述べましょう。
- 論理的思考力とデータ分析への興味をアピールする: 経済現象を感情的に語るのではなく、客観的なデータに基づいて分析し、論理的に考察する姿勢を示しましょう。統計データやグラフなどを読み解くことへの興味や、計量的な分析手法への関心を示すのも効果的です。
- 大学・学部の特色と自身の関心を結びつける: 調べた大学・学部のカリキュラム、研究分野、教授陣の専門、提供されているプログラム(海外研究プログラム、データ分析ワークショップなど)などを具体的に 언급し、あなたの関心のある経済領域や将来の目標とどのように関連するのかを明確に示しましょう。
- 数理的な思考力への抵抗のなさをアピールする: 経済学における数理的な分析の重要性を理解していること、そして数学的な思考力に抵抗がなく、むしろ積極的に学びたいという意欲を示すことが重要です。
- 将来の目標と学びの繋がりを具体的に示す: 経済学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのような分野で活躍し、社会に貢献したいのか、具体的な目標やキャリアパスを描きましょう。政策立案、金融市場分析、企業戦略策定など、経済学の専門知識が活かせる分野を具体的に示すと良いでしょう。
- 熱意と主体性を伝える: 経済学に対するあなたの熱い想いと、主体的に学び、将来の目標に向けて積極的に行動したいという強い意志を文章全体から伝えましょう。
- 独自性とオリジナリティを追求する: 他の受験生と似たような内容にならないよう、あなた自身のユニークな視点、問題意識、学習経験を深く掘り下げ、オリジナリティ溢れる志望理由書を作成しましょう。
経済学部の志望理由書 例文
以下に、経済学部の志望理由書の例文を3つご紹介します。これらを参考に、あなた自身の言葉で、経済学への情熱と未来への展望を表現したオリジナルの志望理由書を作成してください。
例文1:環境問題への関心と環境経済学への興味
「私が〇〇大学経済学部経済学科を志望する理由は、深刻化する地球温暖化をはじめとする環境問題に対し、経済学の視点からその解決策を探求したいという強い思いがあるからです。高校の授業やニュース報道を通して、環境問題の根底には経済活動が深く関わっていることを学び、環境保全と経済成長の両立の難しさを痛感しました。貴学部経済学科では、環境経済学や資源経済学など、持続可能な社会の実現に向けた専門科目が充実しており、経済学の理論と分析手法を用いて環境問題の解決に貢献できる人材になりたいと考えております。特に、〇〇教授の環境政策に関する研究に感銘を受けており、先生のご指導の下で、環境と経済の調和に向けた政策提言を行える人材となるべく、主体的に学びを深めたいと考えております。将来は、環境省などの政策立案に関わる機関で、経済学の知識を活かして持続可能な社会の実現に貢献したいと考えております。」
例文2:貧困と格差への問題意識と開発経済学への探求心
「世界各地で依然として深刻な貧困と格差の問題が存在している現状に対し、経済学の視点からその構造的な原因を分析し、貧困削減と経済発展に貢献したいと考え、〇〇大学経済学部経済政策学科を志望いたします。高校のボランティア活動で発展途上国を訪れた際、経済的な困難が人々の生活に与える深刻な影響を目の当たりにし、経済政策の重要性を痛感しました。貴学部経済政策学科では、開発経済学や国際金融論など、グローバルな視点から貧困問題や経済発展について学ぶことができるカリキュラムが用意されており、経済政策を通じて人々の生活水準向上に貢献できる人材を育成する環境が整っていると感じています。入学後は、〇〇教授の開発経済に関する研究室で学びながら、貧困削減のための効果的な経済政策について研究を深めたいと考えております。将来は、国際開発機関などで、経済学の専門知識を活かして発展途上国の経済発展を支援する活動に貢献したいと考えております。」
例文3:金融市場の変動への関心と金融経済学への興味
「新聞やニュースで報道される金融市場の動向に強い関心があり、その複雑な動きを経済学の理論に基づいて深く理解したいと考え、〇〇大学経済学部金融学科を志望いたします。高校の公民の授業で金融の仕組みを学んだ際、金融市場が経済全体に与える影響の大きさを知り、金融経済学の奥深さに魅力を感じました。貴学部金融学科では、金融論、証券投資論、計量ファイナンスなど、専門性の高い科目が充実しており、金融市場の理論と実践を体系的に学ぶことができると確信しております。また、貴学には金融業界で活躍された経験を持つ教員が多く在籍しており、実践的な知識を学ぶことができる点も魅力です。入学後は、〇〇教授の金融市場分析に関する研究室で学びながら、金融市場の効率性やリスク管理について研究を深め、将来は金融機関で、経済の安定と成長に貢献できるプロフェッショナルを目指したいと考えております。」
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
経済学部の総合型選抜における志望理由書は、「なぜ経済学を学びたいのか」「現代社会のどのような経済現象に関心があるのか」「大学で何を学び、将来どのように社会に貢献したいのか」を、具体的なエピソードやデータへの言及を交えながら、論理的にかつ情熱的に語ることが重要です。あなた自身の視点と問題意識を深く掘り下げ、大学への強い思いを込めた志望理由書を作成してください。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。