経済経営学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

総合型選抜(旧AO入試)において、志望理由書は、あなたの経済と経営の両分野への関心、社会に対する問題意識、そして学際的な学びへの意欲を大学に伝えるための重要なツールです。現代社会の複雑な課題に対応するためには、経済の視点だけでなく、企業や組織の経営という視点も不可欠です。経済と経営の両方を深く学び、社会の発展に貢献したいという熱意を持つ皆さんにとって、なぜ経済経営学部で学びたいのか、どのような問題意識や将来のビジョンを持っているのかを明確に示すことが合格への鍵となります。

この記事では、経済経営学部の志望理由書を作成する際の重要なポイントを、具体的な例文を交えながら丁寧に解説します。あなたの経済と経営への情熱、そして未来社会への貢献意欲を効果的に表現し、大学の心に響く志望理由書を作成するために、ぜひ参考にしてください。

経済経営学部の志望理由書で大学が見るポイント

経済経営学部の総合型選抜において、大学は志望理由書を通して、主に以下の点に着目しています。

  • 経済と経営の両分野への関心: 個別ではなく、経済と経営の両分野に興味を持ち、それぞれの学問領域がどのように関連し、社会の課題解決に貢献できると考えているか。
  • 社会問題への複合的な視点: 現代社会の経済現象や企業の活動に対し、経済学と経営学の両方の視点から問題意識を持ち、多角的に考察しようとしているか。
  • 学際的な学びへの意欲: 経済学と経営学を融合的に学ぶことの意義を理解し、それぞれの知識や分析手法を相互に活用しながら、より深い学びを得ようとする意欲があるか。
  • 論理的思考力と分析力: 社会現象や企業の活動を客観的なデータに基づいて分析し、論理的に考察する力があるか。経済学と経営学の知識を統合して課題解決策を考案する力があるか。
  • リーダーシップや協調性: 将来、社会や組織を牽引し、チームで目標達成に向けて主体的に行動したいという意欲があるか。他者と協力して物事を進める協調性やコミュニケーション能力に対する意識があるか。
  • 大学・学部への理解と学びへの意欲: 大学の理念や経済経営学部の特色、カリキュラム(経済学と経営学のバランス、特色ある専門科目など)、研究分野を理解し、自身の学びたい内容と結びつけているか。入学後、主体的に学びに取り組む意欲があるか。
  • 将来の展望と経済経営学の学びの繋がり: 経済学と経営学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのように社会や組織に貢献したいと考えているか、具体的な目標やキャリアビジョンを持っているか。

これらの要素を踏まえ、あなた自身の経済と経営への熱意、そして学際的な視点から社会の発展に貢献したいという強い意志を込めた志望理由書を作成することが重要です。

経済経営学部の志望理由書作成ステップ

将来の社会を担う人材としての可能性を示す説得力のある志望理由書を作成するために、以下のステップでじっくりと取り組んでいきましょう。

1.自己分析を深める

  • 経済と経営への関心を具体的にする: 日常生活やニュース報道などを通して、どのような経済現象(景気変動、金融政策、国際貿易など)と企業の活動(マーケティング戦略、組織運営、イノベーションなど)に関心を持つようになったのか、具体的なきっかけや出来事を思い出してみましょう。
  • 問題意識の明確化と学際的な視点の意識: 関心のある経済現象や企業の活動について、現状はどうなっているのか、どのような課題があるのかを調べ、それらの課題を経済学と経営学の両方の視点からどのように捉えることができるかを考えてみましょう。
  • 学際的な学びへの興味関心の源泉を探る: なぜ経済学と経営学を別々に学ぶのではなく、統合的に学ぶことに魅力を感じるのか、そのきっかけとなった学習経験や考え方の変化を振り返りましょう。
  • 自身の強みと経済経営学への適性を考える: 論理的思考力、分析力、データ分析力、数理的な思考力、企画力、コミュニケーション能力、リーダーシップ、課題解決能力など、自身のどのような強みが経済経営学部での学びに活かせると考えられるか分析しましょう。
  • 将来の展望を思い描く: 経済学と経営学を学ぶことで、将来どのような分野で活躍したいのか、どのような形で社会に貢献したいのか、具体的な展望を思い描いてみましょう。企業経営者、コンサルタント、金融アナリスト、起業家、NPO/NGOの運営など、幅広い進路が考えられます。

2.大学・学部研究を徹底する

  • 大学の理念・特色を理解する: 大学のウェブサイトやパンフレットを熟読し、どのような教育理念を持ち、どのような特色のある教育を提供しているのかを理解しましょう。学際的な学び、実践的なスキル育成、社会との連携などを重視しているかなどを確認しましょう。
  • 経済経営学部のカリキュラム、研究分野、特色科目を調べる: 学部のウェブサイトで、経済学と経営学の科目のバランス、どのような専門分野を学べるのか、特徴的な科目(合同演習、ビジネスプランコンテストなど)が開講されているのか、教員の専門分野などを詳しく調べましょう。自身の関心と合致する分野や科目を具体的に見つけることが重要です。
  • アドミッションポリシーを確認する: 大学がどのような学生を求めているのか、アドミッションポリシーを必ず確認し、自身の関心、能力、意欲などが合致する点を見つけましょう。
  • オープンキャンパスや説明会に参加する: 可能であれば、オープンキャンパスや説明会に参加し、大学の雰囲気や教員の生の声に触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。在学生の活動や卒業生の進路なども参考にしましょう。

3.志望理由の骨子を組み立てる

自己分析と大学・学部研究を踏まえ、以下の要素を盛り込んだ志望理由の骨子を考えましょう。

  1. 経済経営学部を志望する理由(経済と経営への関心、社会課題への複合的な視点、学際的な学びへの期待)
  2. 大学・学部を選んだ理由(カリキュラムにおける経済学と経営学のバランス、特色科目、研究分野、教授、理念・特色との関連性)
  3. 入学後に学びたいこと(具体的な科目、研究テーマ、挑戦したい活動など)
  4. 自身の強みや適性(論理的思考力、分析力、企画力、リーダーシップ、経済と経営の両分野への興味など)
  5. 将来のビジョンと経済経営学の学びの繋がり(成し遂げたいこと、貢献したい分野など)

4.構成を考え、文章を作成する

骨子に基づき、論理的で分かりやすい構成を考え、文章を作成します。

KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。

  • 志の宣言: 経済経営学部を志望する結論を冒頭で述べ、あなたの経済と経営への関心を象徴するような具体的なエピソードや問題提起を行うことで、読み手の興味を引きつけます。
  • 一貫性の提示 あなたが持つ経済現象への関心と企業の活動への関心を具体的に述べ、それぞれの分野が社会の課題にどのように関わっているのか、そしてなぜ両方の視点が必要だと考えるのかを説明します。
  • 志望動機 なぜその大学・学部の経済経営学部を選んだのか、カリキュラムにおける経済学と経営学の科目のバランス、特色ある専門科目、注目している教授の名前などを挙げながら、自身の学びたい内容との関連性を詳細に説明します。学際的な学びができる環境であることを強調しましょう。 入学後、どのような科目を履修し、どのような研究テーマに取り組みたいのか、具体的な計画を示します。経済学と経営学の知識を統合して取り組みたいテーマや、課外活動への意欲なども積極的に述べましょう。自身のこれまでの経験や強みが、経済経営学部での学びにどのように活かせると考えているかを述べると、説得力が増します。
  • 〆のひと押し: 経済経営学部での学びを通して、将来どのような分野で活躍し、経済と経営の知識をどのように社会に活かしたいのか、具体的なビジョンを述べ、入学への強い決意を示すとともに、あなたの熱意と将来性を印象づけましょう。

経済経営学部の志望理由書作成のポイント

読み手の心を捉え、高評価を得るための志望理由書を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。

  • 「なぜ経済『経営』なのか」を明確にする: 経済学部や経営学部といった単一の学部ではなく、なぜ経済と経営の両方を学ぶ「経済経営学部」を志望するのか、その理由を具体的に示しましょう。現代社会の複雑な課題を理解し、解決するためには、経済の視点と企業の視点の両方が不可欠であるという認識を示すことが重要です。
  • 具体的な社会現象や企業活動を結びつけて考察する: あなたが関心を持つ社会現象(例:地方創生、環境問題、技術革新など)を取り上げ、それが経済にどのような影響を与え、企業の経営戦略にどのような課題や機会をもたらすのかなど、経済と経営の視点を結びつけて考察する姿勢を示しましょう。
  • 学際的な学びへの意欲を具体的に示す: 経済学と経営学のどのような分野を組み合わせることで、より深い学びや独自の視点が得られると考えているのか、具体的な例を挙げながら説明しましょう。
  • 大学・学部の特色を具体的に示す: 調べた大学・学部のカリキュラムにおける経済学と経営学の科目のバランス、特色ある専門科目、提供されているプログラム(合同演習、企業との連携プロジェクトなど)、教授陣の専門などを具体的に 언급し、あなたの学びたい内容とどのように合致するのかを明確に示しましょう。
  • 論理的思考力と多角的な視点をアピールする: 物事を一つの側面からだけでなく、経済と経営の両方の視点から多角的に考察し、論理的に分析する能力を示すことが重要です。
  • 将来の目標と学びの繋がりを具体的に示す: 経済学と経営学で学んだ知識やスキルを活かして、将来どのような分野で活躍し、社会に貢献したいのか、具体的な目標やキャリアパスを描きましょう。経済の知識を持つ経営者、経営の視点を持つエコノミストなど、学際的な学びを活かせる将来像を示すと良いでしょう。
  • 熱意と主体性を伝える: 経済学と経営学に対するあなたの熱い想いと、主体的に学び、将来の目標に向けて積極的に行動したいという強い意志を文章全体から伝えましょう。
  • 独自性とオリジナリティを追求する: 他の受験生と似たような内容にならないよう、あなた自身のユニークな経験、視点、発想を深く掘り下げ、オリジナリティ溢れる志望理由書を作成しましょう。

経済経営学部の志望理由書 例文

以下に、経済経営学部の志望理由書の例文を3つご紹介します。これらを参考に、あなた自身の言葉で、経済と経営への情熱と未来への展望を表現したオリジナルの志望理由書を作成してください。

例文1:地域経済の活性化への関心と経済・経営両面からのアプローチ

「私が〇〇大学経済経営学部を志望する理由は、人口減少が進む地元地域の経済を活性化させたいという強い思いがあり、そのために経済学と経営学の両方の視点から多角的にアプローチしたいと考えているからです。高校の地域活性化ボランティア活動を通して、地域経済の課題を肌で感じるとともに、地域資源を活かすビジネスの可能性を認識しました。貴学部では、地域経済論といった経済学の専門科目と、中小企業論やマーケティング戦略といった経営学の専門科目を並行して学ぶことができ、地域経済の課題分析から具体的な活性化策の立案・実行まで、一貫して学ぶことができると確信しております。特に、〇〇教授の地域創生に関する研究に感銘を受けており、先生のご指導の下で、地域経済の持続的な発展に貢献できる人材となるべく、主体的に学びを深めたいと考えております。将来は、地域に根差した企業を経営し、雇用創出や地域ブランドの確立を通して、地元地域の活性化に貢献したいと考えております。」

例文2:環境問題への関心とサステナブルな企業経営への志向

「地球温暖化をはじめとする環境問題の深刻化を目の当たりにする中で、経済成長と環境保全を両立させる持続可能な社会の実現に貢献したいと考え、〇〇大学経済経営学部を志望いたします。高校の環境問題に関する学習や、企業のCSR活動に関する調査を通して、企業が環境問題に積極的に取り組み、持続可能な経営を行うことの重要性を認識しました。貴学部では、環境経済学といった経済学の専門科目と、サステナブル経営論や企業の社会的責任(CSR)論といった経営学の専門科目を融合的に学ぶことができ、経済性と環境への配慮を両立させた新しいビジネスモデルを創造できる人材を育成する環境が整っていると感じています。入学後は、〇〇教授のサステナビリティに関する研究室で学びながら、環境負荷を低減しつつ経済的な価値も生み出すことができるような、革新的なビジネスモデルの提案に挑戦したいと考えております。将来は、環境問題の解決に貢献する企業を経営し、持続可能な社会の実現に貢献できるリーダーを目指しています。」

例文3:グローバルな経済変動と国際的な企業戦略への関心

「グローバル化が加速する現代において、世界経済の変動が国内経済や企業の活動に大きな影響を与えることを日々感じています。このような状況を踏まえ、国際的な視点から経済の動きを理解し、グローバルに活躍する企業の戦略策定に貢献できる人材になりたいと考え、〇〇大学経済経営学部国際ビジネスプログラムを志望いたします。貴プログラムでは、国際経済学といった経済学の専門科目と、国際経営論やグローバルマーケティングといった経営学の専門科目を英語で集中的に学ぶことができ、グローバルなビジネス環境で活躍するために必要な知識とスキルを習得できると確信しております。また、海外大学との交換留学制度が充実している点も魅力です。入学後は、〇〇教授の国際金融に関する研究室で学びながら、グローバルな経済変動が企業の国際戦略に与える影響について研究を深め、将来はグローバルに事業を展開する企業で、国際的な事業戦略の立案や実行に貢献できるプロフェッショナルを目指したいと考えております。」

KOSSUN教育ラボの活用

KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。

専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。

KOSSUN教育ラボのサポート体制

  • 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
  • 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
  • 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
  • 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
  • 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
  • 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。

KOSSUN教育ラボからのメッセージ

経済経営学部の総合型選抜における志望理由書は、「なぜ経済と経営の両方を学びたいのか」「現代社会のどのような課題に関心があり、それを経済と経営の視点からどのように捉えたいのか」「大学で何を学び、将来どのように社会に貢献したいのか」を、具体的なエピソードや考察を交えながら、論理的にかつ情熱的に語ることが重要です。あなた自身の視点と将来への明確なビジョンを深く掘り下げ、大学への強い思いを込めた志望理由書を作成してください。

KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。