
- 1. バイオ・化学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
- 2. 改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そしてバイオ・化学部が求める人物像とは?
- 2.1.1. 総合型選抜(旧AO入試)とは?
- 2.1.2. 一般選抜との違い
- 2.1.3. バイオ・化学部が求める人物像
- 3. バイオ・化学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント
- 3.1.1. 志望理由書の基本的な構成
- 3.1.2. バイオ・化学部 志望理由書作成のポイント
- 3.1.3. バイオ・化学部 志望理由書の例文
- 4. 最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト
- 5. KOSSUN教育ラボの活用
- 6. KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 7. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
バイオ・化学部 志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
今回は、多様な可能性を秘めた入試制度である「総合型選抜」の中でも、生命現象の解明や物質の創成を通して、医療、環境、食料など、幅広い分野に貢献する「バイオ・化学部」の志望理由書に焦点を当て、その概要から具体的な例文、そして合格を掴むための重要なポイントまで、じっくりと解説していきます。
「総合型選抜って、なんだか難しそう…」「バイオ・化学部の志望理由書って、どんなことを書けばいいの?」そんな疑問や不安を抱えている方も、この記事を読めばきっと道が開けるはずです。
私たちと一緒に、あなたの生命と物質への探究心と未来への貢献意欲を最大限に引き出す志望理由書を作成し、夢のバイオ・化学部合格を掴み取りましょう!
改めて知る総合型選抜:一般選抜との違い、そしてバイオ・化学部が求める人物像とは?
まず、総合型選抜とはどのような入試制度なのでしょうか?一般選抜との違いを明確にし、その上でバイオ・化学部がどのような学生を求めているのかを理解することが、志望理由書作成の第一歩となります。
総合型選抜(旧AO入試)とは?
総合型選抜は、従来の学力試験の成績だけでなく、志願者の個性、意欲、適性、経験などを総合的に評価する入試制度です。
大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と照らし合わせながら、書類審査、面接、小論文、プレゼンテーション、実技など、多様な評価方法を用いて合否が判定されます。
一般選抜との違い
一般選抜が主に学力試験の結果を重視するのに対し、総合型選抜は、皆さんがこれまで培ってきた学びへの姿勢、課外活動への取り組み、将来の目標など、多角的な側面から評価される点が大きな違いです。「得意なこと」「興味のあること」「将来やりたいこと」を大学に積極的にアピールできるチャンスと言えるでしょう。
バイオ・化学部が求める人物像
それでは、バイオ・化学部はどのような学生を求めているのでしょうか?多くのバイオ・化学部が共通して重視する要素として、以下のような点が挙げられます。
- 生命現象や物質への強い探求心: 生物、化学、生命現象、物質の性質や反応など、生命と物質に関する幅広い分野への興味関心と、積極的に学ぼうとする意欲があること。
- 論理的な思考力と分析力: 複雑な情報を整理し、論理的に分析し、考察する力があること。
- 実験・実習への意欲と実践的なスキル: 実験、観察、データ分析など、バイオや化学の実践的な学びを通して、専門的な知識や技術を身につけることに意欲があること。
- 課題発見・解決能力と創造性: 生命科学や化学の知識を応用し、医療、環境、食料など、様々な分野の課題解決に貢献したいという意識と、新しい発想で研究に取り組むことができる創造性があること。
- コミュニケーション能力と協調性: 研究室での活動や共同研究において、他者と協力し、円滑にコミュニケーションを図りながら研究を進めることができること。
- 倫理観と社会貢献意識: 生命科学や化学の研究が社会や倫理に与える影響を考察し、人類の福祉や持続可能な社会の実現に貢献したいという意識を持っていること。
これらの要素を踏まえ、皆さんのこれまでの経験や学びと結びつけながら、志望理由書で自己PRしていくことが重要になります。
バイオ・化学部 志望理由書の構成要素と作成のポイント
次に、実際にバイオ・化学部の志望理由書を作成する上で、どのような要素を盛り込み、どのような点に注意すべきかを見ていきましょう。
一般的な志望理由書の構成要素と、バイオ・化学部特有の視点を交えながら解説します。
志望理由書の基本的な構成
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
下記の基本構成を参考にあなたの生命と物質への情熱が伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。
【志望理由書の基本的な構成例】
- 志の宣言
- 最初に、「〇〇という生命現象または化学現象に対し、バイオと化学の知識と技術を通して解明したい、または〇〇という分野で貢献したいという強い思いを持ち、貴学バイオ・化学部(または〇〇学科)を強く志望いたします」のように、あなたの最も核となる生命と物質への探求心と、研究者または技術者として実現したい未来を冒頭で示し、読み手の関心を惹きつけましょう。
- 一貫性の提示
- あなたの生物、化学、または関連分野への興味がどのように育まれ、どのような経験や学びを通して深まってきたのかを、具体的なエピソードを交えながら語ります。なぜバイオ・化学という分野に心を惹かれ、どのような研究テーマに関心を持ち、将来どのような分野で活躍したいと思うようになったのかを記述しましょう。
- 志望動機
- なぜその大学のバイオ・化学部(または〇〇学科)を志望するのか、その理由を具体的に説明します。カリキュラム、研究テーマ、教授陣、研究施設、実験設備、共同研究、インターンシップなど、大学の具体的な要素に触れながら、あなたの探求したい分野や学びたいこととの関連性を明確に述べましょう。「〇〇教授の△△に関する研究が、私が抱える〇〇という疑問に対する重要な示唆を与えてくれると確信している」「貴学の□□というプログラムを通して、〇〇と〇〇の知識と技術を習得し、〇〇という分野で貢献したい」といった具体的な記述が効果的です。
- 入学後、どのような分野を学び、どのような研究テーマに取り組みたいのか、将来どのような分野で活躍したいのか、具体的な活動計画を示しましょう。また、将来、バイオ・化学の知識やスキルを活かしてどのような目標を達成したいのか、社会にどのように貢献したいのかを具体的に語ることで、入学後の創造的な意欲と目的意識の高さをアピールできます。「〇〇という技術を開発し、〇〇という疾患の克服に貢献したい」「貴学で培った〇〇と〇〇の知識やスキルを活かし、〇〇という分野で持続可能な社会の実現に貢献したい」といった記述が考えられます。
- 〆のひと押し
- 最後に、改めてその大学で学びたいという強い熱意と、バイオ・化学を通してより良い未来を創造したいという意欲を述べ、志望理由書を生命と物質への情熱とともに締めくくりましょう。「貴学の最先端の研究環境と実践的な学びの中で、バイオと化学の可能性を追求し、人類社会の発展に貢献できる人材へと成長したいと強く願っております」といった表現が考えられます。
【バイオ・化学部特有の視点:生命と物質への探求心と社会貢献への意欲をアピールする要素】
バイオ・化学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、あなたの生命と物質への探求心と社会貢献への意欲がより深く伝わる内容にすることができます。
- 生命現象や物質の性質への強い関心: 生物、化学、遺伝子、タンパク質、細胞、分子、反応、合成など、生命現象や物質の性質への強い関心を示す具体的なエピソードや考察を記述する。
- 医療、環境、食料など、幅広い分野への貢献意欲: 医療、創薬、環境問題、食料生産、エネルギー、材料開発など、バイオや化学の知識や技術を応用できる幅広い分野の中から、特にどの分野で貢献したいのかを明確に示す。
- 実験・観察への意欲と分析力: 実験や観察を通して得られたデータを分析し、考察する能力を示す具体的な経験を記述する。
- 論理的な思考力と問題解決能力: 生命現象や化学現象を論理的に考察し、課題に対する解決策を導き出す能力を示す具体的な経験を記述する。
- 創造性と独創性: 新しい発想やアイデアで、バイオや化学の研究や応用に取り組むことができることを示す。
- チームワークとコミュニケーション能力: 研究室での活動や共同研究において、他者と協力し、円滑にコミュニケーションを図りながら研究を進めることができることを示す。
- 倫理観と社会貢献意識: 生命科学や化学の研究が社会や倫理に与える影響を考察し、持続可能な社会の実現や人類の福祉に貢献したいという強い意識を示す。
バイオ・化学部 志望理由書作成のポイント
上記の基本構成要素を踏まえつつ、バイオ・化学部特有の視点を意識することが重要です。
- 生命現象や物質の性質への興味を具体的なエピソードで示す: 授業で特に興味を持った内容、自主的に調べたこと、実験で印象に残ったこと、関連する本を読んだ経験など、生命現象や物質の性質への興味を具体的に記述しましょう。
- バイオ・化学に関心を持ったきっかけや具体的な目標を示す: 病気の克服、環境問題の解決、食料問題の解決など、バイオや化学に関心を持ったきっかけや、将来どのような研究者・技術者になりたいかという具体的な目標を示しましょう。
- 実験、観察、フィールドワークなどの経験について記述する: 授業で行った実験、自主研究、科学部での活動、自然観察、家庭菜園など、バイオや化学に関連する経験があれば、そこから得られた学びや気づきを具体的に記述しましょう。
- 論理的な思考力、分析力、コミュニケーション能力をアピールする: 実験データを分析し考察する力、複雑な情報を整理し論理的に考える力、自分の考えをわかりやすく伝えるコミュニケーション能力などを具体的にアピールしましょう。
- 大学の教育方針や研究環境への理解を示す: 大学の特色や研究設備、教授陣の専門分野、共同研究の機会などを事前に調べ、自身の興味や目標とどのように合致するのかを具体的に述べましょう。
バイオ・化学部 志望理由書の例文
それでは、上記のポイントを踏まえ、具体的なバイオ・化学部の志望理由書の例文を見ていきましょう。あくまで例文として参考に留め、ご自身の言葉で熱意を伝えることが重要です。
【例文:佐藤美咲さんの志望理由書】
私が貴学バイオ・化学部応用生物科学科を強く志望する理由は、植物のストレス応答機構を解明し、食料生産の安定化に貢献したいという強い思いがあるからです。
幼い頃から、家庭菜園で野菜を育てる中で、植物が環境ストレスにどのように対応するのかに強い関心を抱いてきました。特に、気候変動による異常気象が食料生産に大きな影響を与えることを知り、植物のストレス応答機構を解明することで、食料生産の安定化に貢献したいと考えるようになりました。高校では、生物部で植物の生育に関する実験を行い、化学の授業で植物の成分分析の基礎を学びました。また、地域の農家の方々と交流する中で、気候変動が農業に与える影響や、食料生産の課題を肌で感じました。貴学バイオ・化学部応用生物科学科の〇〇教授の「植物の環境ストレス応答に関する研究」に関する論文を拝読し、植物の可能性と食料問題解決への貢献に強く感銘を受け、ぜひこの研究室で学びたいと強く思いました。
貴学バイオ・化学部応用生物科学科では、植物生理学、分子生物学、遺伝子工学、環境化学など、植物に関する幅広い分野を学ぶことができるカリキュラムに加え、農学研究科や企業との共同研究プロジェクトに参加できる機会が豊富に用意されていると伺い、私の目標を実現するための最適な環境であると確信しています。特に、〇〇教授が主宰する植物ストレス応答研究室における最先端の研究活動や、△△農業試験場との共同研究プロジェクトに参加できる機会は、私が将来、食料生産の安定化に貢献できる研究者になるという目標を実現するための貴重な経験となると確信しています。
入学後は、〇〇教授の指導の下、植物のストレス応答機構、遺伝子発現制御、植物ホルモンに関する専門知識と実験技術を深く学び、気候変動に強い植物の開発や、新たな食料生産技術の開発に積極的に取り組みたいと考えています。また、研究室のメンバーや他分野の研究者、農家の方々と協力し、研究成果を社会に還元するための方法を模索したいと考えています。将来的には、大学や研究機関などで、植物科学の発展と食料問題の解決に貢献できる研究者になりたいと考えています。
貴学の植物科学における最先端の研究環境、充実した実験設備、そして熱意あふれる教授陣の下で、植物の可能性を追求し、食料問題の解決に貢献できる研究者へと成長したいと強く願っております。
【例文から学ぶポイント】
- 生命現象や物質への強い関心と具体的な研究目標: 植物のストレス応答機構の解明という具体的な研究目標を掲げ、食料生産の安定化という社会貢献への強い意識を示しています。
- 生物、化学、食料生産への関心と学びの接続: 家庭菜園での経験や、生物部、化学の授業、地域農家との交流を通して、植物科学への関心を深めたことを具体的に記述しています。
- 大学・研究室との明確な繋がり: 興味のある教授の研究内容や共同研究プロジェクトを具体的に挙げ、なぜその研究室で学びたいのかを明確に述べています。
- 具体的な学習・研究計画: 入学後に学びたい分野や取り組みたい研究テーマ、共同研究への意欲などを具体的に示しています。
- 実験・観察への意欲と分析力、論理的な思考力: 実験を通して得られたデータを分析し考察する力、植物の生育や成分を論理的に考察する力があることをアピールしています。
- 将来の研究者としての明確なビジョンと社会貢献への強い意志: 食料問題の解決に貢献できる研究者になりたいという明確なビジョンと強い意志を示しています。
最終確認!志望理由書提出前のチェックリスト
最後に、提出前に必ず確認しておきたいチェックリストをご紹介します。
- 大学・学部のアドミッション・ポリシー(特にバイオ・化学部の求める人物像)を深く理解しているか?
- なぜその大学・学部の特定の分野(応用生物科学、生命化学など)で学びたいのか、具体的な理由が明確に書かれているか?
- 高校での生物、化学などの学習経験が、大学での専門的な学習や将来の研究目標と結びついているか?
- 生命現象や物質への関心、具体的な研究テーマ、将来の目標などを記述しているか?
- 実験、観察、フィールドワークなどの経験について具体的に記述しているか?
- 入学後の具体的な学習計画や研究への意欲が明確に述べられているか?
- 将来の研究者または技術者としての展望や、社会貢献への意欲が伝わるか?
- 倫理観について言及しているか?
- 誤字脱字、文法的な誤りはないか?
- 指定された文字数制限を満たしているか?
- あなたの生命と物質への探求心、未来への貢献意欲、そして情熱が伝わる文章になっているか?
これらの項目を一つひとつ確認し、自信を持って志望理由書を提出してください。
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
総合型選抜は、皆さんの個性や可能性を大学に伝える絶好の機会です。この記事が、バイオ・化学部への志望理由書作成の一助となれば幸いです。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。