
志望理由書が書けない…は集中力のせい?
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
毎年多くの受験生の皆さんから、こんな悩みを聞きます。
「志望理由書を書きたいのに、パソコンの前で1時間も固まってしまった…」 「自己分析をしようとしても、すぐにスマホに手が伸びてしまう」 「面接練習で、質問されると頭が真っ白になって言葉が出てこない」
「自分は意志が弱いのかも…」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。でも、安心してください。それはあなたの意志だけの問題ではありません。その悩みの根本にあるのは、総合型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した「集中力」の使い方を知らないだけかもしれないのです。
一般入試で求められる「暗記や演習のための集中力」と、総合型選抜で求められる「思考し、創造するための集中力」は、実は全くの別物。
この記事では、総合型選抜を乗り切るために不可欠な「3つの集中力」と、それを鍛えるための具体的な方法を、私たち専門塾のノウハウから特別にお伝えします。
あなたに足りないのはどれ?総合型選抜で求められる「3つの集中力」
総合型選抜の対策は、長時間にわたる思考の連続です。私たちは、この長く険しい道のりを乗り越えるために、以下の3種類の集中力が必要だと考えています。
- 【持久型集中力】(書類作成・自己分析のための力) これは、長時間、深く自分自身や社会と向き合い、考えを深めていく力です。「自分は将来何をしたいのか」「なぜこの大学でなければならないのか」といった問いの答えは、すぐには見つかりません。粘り強く思考を続けるための、マラソンのような集中力です。
- 【構築型集中力】(小論文・課題論文のための力) これは、与えられたテーマや資料から情報を整理し、論理を組み立て、説得力のある文章を構築していく力です。制限時間内に、思考を設計図に起こし、一つの文章として完成させる建築家のような集中力が求められます。
- 【瞬発型集中力】(面接・プレゼンのための力) これは、面接官との対話の中で、質問の意図を瞬時に汲み取り、自分の考えを的確な言葉で表現する力です。予期せぬ質問にも対応し、最高のパフォーマンスを発揮するための、短距離走のような集中力と言えるでしょう。
これら3つの集中力をバランスよく鍛えることが、総合型選抜の合格を掴むための鍵となります。
①「持久型集中力」を高めるテクニック ~志望理由書を書き上げるために~
「書きたいことはあるのに、言葉にならない…」そんな時は、思考の持久力が落ちているサインです。
- 思考のハードルを下げる「ブレインダンプ」 完璧な文章を書こうとせず、まずは頭の中にあること(単語、短い文章、疑問など)を、時間を決めずにすべて紙に書き出してみましょう。これを「ブレインダンプ(脳のゴミ出し)」と言います。思考を可視化することで、自分が何に悩み、何を書きたいのかが整理され、次のステップに進みやすくなります。
- 総合型選抜版「ポモドーロ・テクニック」 有名な「25分集中+5分休憩」のサイクルを活用します。 最初の25分でブレインダンプでとにかく書き出し、次の25分で書き出した言葉を繋げて、文章の骨子を作る。そして、その次の25分で、骨子をもとに、文章を肉付けしていく。 このようにタスクを細分化することで、長時間の書類作成も乗り切りやすくなります。
②「構築型集中力」を鍛えるトレーニング ~小論文で差をつけるために~
制限時間内に論理的な文章を完成させるには、思考を組み立てる訓練が必要です。
- 時間制限付きアウトライン作成 小論文の過去問などを使い、「最初の10分で、序論・本論・結論の構成メモだけを作る」というトレーニングを繰り返しましょう。時間内に思考の設計図を完成させるクセをつけることで、本番で焦らず、論理的な文章を構築する集中力が身につきます。
- ニュース記事で要約トレーニング Webニュースや新聞の社説を読み、「この記事の要点を300字でまとめなさい」という課題を自分に課してみましょう。情報を取捨選択し、論理を再構築する力は、小論文の質を劇的に向上させます。
③「瞬発型集中力」を発揮するコツ ~面接で最高の自分を見せるために~
面接は一発勝負。その場で最高のパフォーマンスを発揮するための準備をしておきましょう。
- 面接直前の「1分瞑想」 面接を待つ間、目を閉じて、ゆっくりと呼吸に意識を集中させてみてください。「吸って…吐いて…」を繰り返すだけで、高ぶった神経が静まり、冷静な自分を取り戻せます。心を「今、ここ」に集中させることで、面接官の言葉がクリアに聞こえるようになります。
- 結論ファーストで話す訓練 「あなたの長所は何ですか?」と聞かれたら、「私の長所は〇〇です。なぜなら〜」と、まず結論(キーワード)から話す練習をしましょう。思考を瞬時にまとめ、最も伝えたいことから話すクセをつけることで、緊張状態でも的確に応答できる瞬発力が養われます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
今回は、総合型選抜を乗り切るための特別な集中術についてお伝えしてきました。
集中力は、正しい方法でトレーニングすれば、誰でも必ず向上させることができるスキルです。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。難関大学を中心に、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。