
【東大推薦 完全攻略】総合型選抜(AO入試)との違いは?
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「日本最高峰の東京大学に、一般選抜以外の方法で挑戦してみたい!」 総合型選抜(AO入試)での大学進学を考える皆さんの中には、そうした熱意を胸に、東京大学の受験を検討している方もいるかもしれません。
しかし、ここで一つ大きなポイントがあります。実は、東京大学には一般的な「総合型選抜(AO入試)」という名称の入試制度は存在しません。
その代わりに、それに相当する極めてユニークで、かつ最難関の入試として「学校推薦型選抜」が実施されています。
「名前が違うだけ?」と思うかもしれませんが、その内容は他の大学のAO入試とは一線を画します。 この記事では、私たち専門塾が令和8(2026)年度の募集要項を徹底的に読み解き、東大推薦を勝ち抜くための核心に迫ります。
そもそも、東大の「学校推薦型選抜」とは何か?
まず理解すべきは、この入試の本質です。東京大学は、この選抜の目的を「学部学生の多様性を促進し、それによって学部教育の更なる活性化を図る」ことだと明言しています。
これは何を意味するのでしょうか? 簡単に言えば、「ペーパーテストの得点だけでは測れない、卓越した才能や強烈な探究心を持つ学生を求めている」ということです。オールラウンダーであることはもちろん重要ですが、それに加えて何か一つ、誰にも負けない「突き抜けた何か(=スパイク)」を持つ人材が求められているのです。
また、各高校が推薦できる人数は最大4名(男女各3名まで)と限られており、まずは校内選考を突破する必要があります。この点も、誰でも自由に出願できる多くの総合型選抜とは大きく異なる、非常に狭き門である理由です。
【専門塾が解説】2026年度 募集要項「3つの最重要ポイント」
膨大な募集要項の中から、合否を分ける特に重要なポイントを3つに絞って解説します。
1. 選抜プロセスとスケジュール:短期決戦を制する準備力
東大推薦は、非常にタイトなスケジュールで進みます。
- 出願期間: 令和7(2025)年 11月1日(土) ~ 11月6日(木)
- 第1次選考(書類審査)結果発表: 12月2日(火)
- 面接日程: 12月13日(土)・12月14日(日)
- 最終合格者発表: 令和8(2026)年 2月11日(水)
特筆すべきは、第1次選考が提出書類のみで判断される点です。ここで不合格となれば、面接のチャンスすらありません。そして、大学入学共通テストで「概ね8割以上の得点」が目安とされるなど、極めて高い学力も同時に求められます。推薦対策と共通テスト対策を両立させる、計画的な準備が不可欠です。
2. 提出書類:「突き抜けた何か」を証明する証拠
合否の最初の関門である書類審査。特に重要なのが「学部が求める書類・資料」です。これは、あなたが持つ「卓越した能力」や「強い関心」を客観的に証明するための証拠書類に他なりません。
募集要項には、学部ごとに求める資料の例が具体的に示されています。
- 法学部: 6,000字以上の論文、国際バカロレアやTOEFLなどの成績
- 工学部: 本人の能力をよく知る人物(高校内外問わず)による推薦書2通以内
- 医学部医学科: 生物学オリンピックなどのコンテスト成績、高い英語力(TOEFL iBT 100点以上等)の証明
- 文学部: 4,000~8,000字程度の論文、7分以内のプレゼンテーションの準備
これらの書類は、単に活動実績を並べるだけでは意味がありません。あなたという人間が、どのような問題意識を持ち、いかに主体的に探究してきたかという「物語」を一貫して伝える必要があります。
3. 各学部の「求める学生像」:大学からのメッセージを読み解く
東大推薦の最大の特徴は、学部ごとに「求める学生像」が明確に定義されている点です。自分の強みと、学部が求める人物像が合致しているかを見極めることが、すべての始まりです。
- 経済学部: 新しい事業または社会の枠組みを創造しようとする高い志を持つ学生
- 理学部: 自然科学に強い関心を持ち、グローバルに活躍する意欲がある学生
- 健康総合科学科:既存の学問領域にとらわれず、問題解決を志向しつつ創造的に学ぶ学生
このように、学部からのメッセージは非常に明確です。「なぜ東大なのか」そして「なぜ、その学部でなければならないのか」を、自身の経験と実績に基づいて論理的に説明できるかが問われます。
東大推薦を勝ち抜くために、今から何をすべきか?
この最難関入試を突破するために、私たち専門塾が考える最も重要な戦略は以下の3つです。
- 「自分の物語」の軸となる「スパイク」を確立する あなたのこれまでの活動(研究、課外活動、受賞歴など)を棚卸しし、その中から最も強力で、志望学部が求める人物像に合致する「スパイク」を見つけ出しましょう。そして、そのスパイクを軸に、提出書類全体で一貫した物語を構築することが重要です。
- 客観的な「証拠」を徹底的に集める 「頑張りました」という主観的なアピールは評価されません。あなたの能力や情熱を裏付ける、第三者からの評価(表彰状、新聞記事、推薦書など)や、具体的な成果物(論文、作品、資格スコアなど)を、一つでも多く、質の高い形で準備する必要があります。
- 「対話」としての面接を制する 東大の面接は、単なる質疑応答ではありません。その分野の第一人者である教授陣との「学術的な対話」です。提出書類の内容について、あらゆる角度から深く質問されます。表面的な理解では絶対に対応できません。自分の探究分野について、教授と対等に議論できるレベルまで、知識と論理的思考力を磨き上げましょう。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
東京大学の学校推薦型選抜は、間違いなく国内最難関の入試の一つです。しかし、それは同時に、ペーパーテストだけでは測れないあなたの個性や情熱、そして無限の可能性を評価してくれる、またとないチャンスでもあります。
もし、この複雑な募集要項を読み解き、自分だけの合格戦略を立てることに少しでも不安を感じたら、ぜひ一度私たちKOSSUN教育ラボにご相談ください。 私たちは、あなたの「突き抜けた何か」を共に発見し、それを合格に繋げるための最適な戦略を設計するプロフェッショナルです。
あなたの挑戦を、心から応援しています。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。