【大学3年次編入】短大・高専・大学からの「セカンドチャンス」を掴む戦略

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

「短大(短期大学)や専門学校を卒業した後、4年制大学でさらに深く学びたい」 「高専(高等専門学校)で学んだ専門性を、大学の研究室で高めたい」 「今いる大学とは別の大学で、本当にやりたいことを見つけた」

そんな皆さんに知ってほしいのが、「3年次編入」という制度です。 これは、大学1年生として入学する「新入学」とは全く異なる、あなたのこれまでの学びを活かして大学生活の後半からスタートできる、非常に戦略的な入試制度です。

この記事では、「3年次編入」とは何か、どのような人が対象で、合格のためには何が必要かを、専門塾の視点から徹底的に解説します。


1. 「3年次編入」とは?

大学3年次編入とは、その名の通り、4年制大学の「3年次」から入学する制度です。(一部、2年次編入のケースもあります)

最大のメリットは、時間を無駄にしないこと。 通常の大学入試では、たとえあなたが短大を卒業していても、1年生から学び直さなければなりません。しかし、3年次編入であれば、短大や高専で取得した単位が認定され、卒業までの期間が最短2年間で済みます。


2. どんな人が対象?3つの主要ルート

3年次編入を目指す受験生は、主に以下の3つのパターンに分かれます。

  • ① 短期大学・専門学校(専修学校専門課程)からのステップアップ 「短大で学んだけど、もっと専門性を高めたい」「専門学校で得たスキルに加え、大卒の『学士』の学位が欲しい」という人が、同じ分野や関連分野の4年制大学を目指す、最も一般的なルートです。
  • ② 高等専門学校(高専)からの進学 5年制の高専を卒業後、さらに高度な研究や理論を学ぶために大学の研究室を目指すルートです。即戦力となる専門知識を持った学生として、大学側からの評価も非常に高いのが特徴です。
  • ③ 4年制大学からの「転入学(転部)」 「入学した大学・学部が、本当に学びたいことと違った」「もっとレベルの高い環境で自分を試したい」という学生が、別の大学の3年次(または2年次)を目指すルートです。

3. 編入試験の選考プロセスは?(一般入試・総合型との違い)

3年次編入の選考は、1年生として入学する一般選抜や総合型選抜とは全く異なります。高校時代の活動よりも、「今いる学校で、何をどれだけ学んできたか」が厳しく問われます。

① 書類審査:最重要項目は「成績(GPA)」と「志望理由書」

  • 成績証明書(GPA): 編入試験において、最も重要な「足切り」であり、最も重要な「評価項目」です。短大・高専・大学での成績(GPA)が低いと、出願資格を満たせないことや、試験で高得点を取っても不合格になることがあります。「これだけ真面目に学んできました」という何よりの証拠になります。
  • 志望理由書: 総合型選抜と同様に非常に重要です。「なぜ、今の学校ではダメなのか?」「なぜ、この大学の、この学部・学科でなければならないのか?」を、アカデミックな視点(学びたい専門分野や、師事したい教授の名前など)で論理的に説明する必要があります。

② 筆記試験:問われるのは「専門科目」と「英語」

  • 専門科目: 編入試験の合否を分ける最大の山場です。経済学部なら「経済学(ミクロ・マクロ)」、法学部なら「憲法・民法」、工学部なら「専門数学・物理」など、その学部の専門基礎知識を問う論述試験が課されます。
  • 英語: TOEICやTOEFLのスコア提出を求められる大学と、大学独自の英語試験を課す大学があります。いずれにせよ、専門書(英語の教科書)を読みこなせるレベルの英語力は必須です。

③ 面接・口頭試問

提出した志望理由書に基づき、「本気度」と「専門性への理解」が試されます。単なる人物面接ではなく、筆記試験で問われた専門分野について、「自分の言葉で説明できるか」を問う「口頭試問」となるケースがほとんどです。


4. 編入試験を突破するための3つの戦略

  1. 何よりも「今いる場所」の成績(GPA)を死守する すべての土台は、今通っている学校の成績です。総合型選抜のように「評定はいらない」という道は、編入試験にはほぼ存在しません。まずは、目の前の授業やレポート、試験で最高評価を取り続けることが、合格への第一歩です。
  2. 志望校の「専門科目」の過去問を徹底的に研究する 編入試験は、大学・学部ごとに問題の傾向が全く異なります。志望校の過去問をいち早く入手し、「どのレベルの専門知識が、どのような形式で問われるのか」を徹底的に分析・対策することが不可欠です。
  3. 「なぜ編入するのか」という物語を構築する 「今の大学が嫌だから」といったネガティブな理由では、面接官を納得させることはできません。「今の大学で〇〇を学んだ結果、さらに高度な△△という分野に関心を持った。それを研究できるのは、日本で唯一、貴学の□□教授の研究室だけだ」というように、今の学びを土台にした、前向きで論理的な「編入の物語」を作り上げましょう。

KOSSUN教育ラボからのメッセージ

3年次編入は、「なんとなく」で合格できる入試ではありません。明確な目標と、それに見合うだけの専門知識、そして高い学習意欲が求められる、非常にシビアな「実力勝負」の世界です。

しかし、それは裏を返せば、本気で学びたい人にとっては、過去の経歴に関わらず、トップレベルの大学に挑戦できる「セカンドチャンス」であるということです。

もし、編入試験の戦略や、志望理由書の書き方に悩んだら、いつでも私たちKOSSUN教育ラボにご相談ください。あなたの新たな挑戦を、心から応援しています。

KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。