
【総合型選抜】小論文で「時間が足りない!」を防ぐ。合格を掴むための鉄則「時間配分術」
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「小論文の試験、いつも時間が足りなくて最後まで書けない…」 「焦って書き始めたら、途中で何を言いたいのか分からなくなった…」
総合型選抜(AO入試)の小論文で、多くの受験生が直面する最大の敵。それが「時間」です。
試験時間は、60分や90分というのが一般的です。この限られた時間の中で、課題文を読み解き、自分の考えをまとめ、論理的な文章として書き上げるのは至難の業です。
しかし、小論文で不合格になる人の多くは、実力不足ではなく「時間配分の失敗」が原因です。
この記事では、「書き終わらなかった…」という最悪の事態を防ぎ、あなたの実力を100%答案に込めるための「鉄則の時間配分術」を、専門塾の視点から徹底的に解説します。
なぜ「時間配分」が合否を分けるのか?
小論文試験で最もやってはいけないことは、「答案を白紙で出すこと」そして「途中で答案が終わっていること」です。
どんなに素晴らしい内容でも、最後まで書かれていなければ、大学の教授は「論理的な結論を導き出す能力がない」と判断せざるを得ません。
逆に言えば、たとえ内容が完璧でなくても、「序論・本論・結論」という型に沿って、最後までしっかりと書き切った答案は、それだけで「時間内にタスクを完遂する能力がある」と評価されます。
合格点を取るためには、書き始める前の「設計図(構成)」にどれだけ時間をかけられるかが勝負なのです。
鉄則:いきなり「書き始める」な!
時間がないと焦れば焦るほど、受験生は「早く書かなきゃ!」と、いきなり解答用紙に向かってしまいます。これが最大の失敗の元です。
書く時間(清書)は、全体の3分の1もあれば十分です。 合格する受験生は、試験時間の半分以上を「読む」ことと「考える」ことに使っています。
【90分試験】をモデルにした黄金の時間配分術
ここでは、最も標準的な「90分試験」を例に、理想の時間配分を解説します。60分試験の場合は、各時間を約3分の2に縮めて考えてください。
STEP 1:設問分析 & 課題文の読解(30分)
【ここが最重要!】
- 設問(問い)の分析(5分):
- まず、何が問われているのかを正確に把握します。「要約せよ」なのか、「あなたの考えを述べよ」なのか、「解決策を提案せよ」なのか。ここで間違うと、すべてが水の泡です。
- 課題文の読解(25分):
- 1回目(流し読み): 全体のテーマや流れを掴みます。
- 2回目(精読): 筆者の「主張(イイタイコト)」と、その「根拠(ナゼナラ)」が書かれている重要な部分に線を引きます。同時に、自分が賛成できる部分、反対したい部分もチェックします。
STEP 2:構成メモの作成(20分)
【合否の分かれ目!】 清書を始める前に、必ず「構成メモ(設計図)」を問題用紙の余白に書き出します。
- 自分の「主張」を一言で決める:
- (例:「筆者の意見に賛成だ」「私は〇〇という解決策を提案する」)
- 「序論」で何を書くか:
- (例:課題文の要約+問題提起)
- 「本論」で何を書くか(最も重要):
- 主張を支える「根拠」を2〜3個決める。
- (例:根拠①「データの話」、根拠②「自分の体験」、根拠③「反対意見への言及」)
- 「結論」で何を書くか:
- (例:本論のまとめ+主張の再確認)
この「設計図」さえ完成すれば、あなたの小論文は9割完成したも同然です。
STEP 3:執筆(清書)(30分)
【ここからは「作業」】
- STEP 2で作った「構成メモ」に従って、ひたすら文章を書き写していきます。
- ここで新しく考え事を始めてはいけません。「考える」のはSTEP 2で終わりです。
800字なら750字、1000字なら950字というように、指定文字数の9割以上を目標に、設計図に肉付けしていきます。
STEP 4:見直し・推敲(10分)
【ここで差がつく!】
- 書き終わってすぐ提出せず、必ず見直しの時間を確保します。
- 誤字・脱字: 致命的なミスです。必ずチェック。
- 主語と述語のねじれ: 「〜が、…である。」の繋がりはおかしくないか。
- 「だ・である調」と「です・ます調」の混在: 減点対象です。
- 序論と結論の矛盾: 最初に立てた主張と、最後の結論がずれていないか。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
小論文の試験は、「時間との戦い」です。そして、その戦いに勝つための唯一の方法は、「書く前に、勝負を決める」という意識を持つことです。
いきなり書き出す勇気を捨て、「読む」時間と「考える」時間を徹底的に確保する勇気を持ってください。
今回ご紹介した時間配分術を参考に、過去問演習を繰り返し、自分なりの「勝ちパターン」を確立しましょう。
あなたの挑戦を、心から応援しています。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。難関大学を中心に、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。

