
なぜ、あなたは大学に行くのか?:合格の核となる「自問自答」の深め方
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
新学期の熱気が落ち着き、日々のタスクに追われる中で、ふとこんな疑問が頭をよぎることはありませんか?
「自分は、なぜこんなに必死になって大学に行こうとしているんだろう?」
定期テスト、英検、ニュースのチェック、そして志望理由書の作成……。
やるべきことに埋もれていると、いつの間にか「大学に合格すること」自体が目的になってしまいがちです。
しかし、総合型選抜という入試の本質に立ち返ったとき、最も厳しく、そして最も価値のある問いは、技術的な対策の先にある「なぜ大学に行くのか」という自問自答に他なりません。
今日はあなたの志の「核」を揺るぎないものにするための思考プロセスを徹底解説します。
1. 大学は「手段」か「目的」か
まず、皆さんに改めて考えてほしいことがあります。あなたにとって大学入学は「ゴール」でしょうか、それとも「スタート」でしょうか。
総合型選抜で不合格になってしまう受験生の多くは、無意識のうちに大学を「ゴール」として捉えています。
そのため、志望理由書が「いかに自分がその大学に入りたいか」という一方的な片思いの羅列になってしまうのです。
一方で、合格を勝ち取る受験生は、大学を明確な「手段(プラットフォーム)」として捉えています。
- 「社会にあるこの課題を解決したい(目的)」
- 「そのためには、〇〇教授の知見と、貴学の△△という研究環境が必要だ(手段)」
- 「だから、私は貴学で学ばなければならない(必然性)」
この論理構成を支えるのが、「なぜ大学に行くのか」という問いに対する自分なりの答えです。
2. 「自問自答」を深めるための4つのステップ
「なぜ?」という問いは、一度投げかけただけでは表面的な答えしか返ってきません。
5月のテーマである「自分を深掘り」を完結させるために、以下のステップで思考を潜らせていきましょう。
ステップ1:消去法で考えてみる
「もし、大学に行かなかったら、自分の人生はどうなるか?」を想像してみてください。
今の時代、知識を得るだけならネットや書籍で十分可能です。スキルを身につけるなら専門学校や独学という道もあります。それでもなお、あなたが4年間という時間と、決して安くない学費を投じて「大学」という場所を選ぼうとするのはなぜでしょうか?
「大卒という肩書きが欲しいから」という本音が出てきても構いません。
まずはその本音を認めた上で、「それだけで4年間を使い切るのはもったいなくないか?」と自分に追い打ちをかけてみてください。
ステップ2:自分の中の「違和感」と接続する
これまでの人生で感じた「納得がいかないこと」や「もっとこうなればいいのに」という小さな怒りや疑問を思い出してください。
「なぜ、あの時助けてあげられなかったのか?」 「なぜ、このサービスはこんなに使いにくいのか?」
その個人的な「なぜ」を、学問的な「問い」に変換できる場所が大学です。
あなたの個人的な経験を、社会を良くするための知恵に変えるために大学が必要なのだ、という実感が伴っているかを確認してください。
ステップ3:「知的越境」の必要性を探る
大学の最大の魅力は、自分とは全く異なる価値観や専門分野を持つ人々と出会い、議論することにあります。
「一人で本を読んでいるだけでは到達できない視点」を、あなたは求めていますか?
自分の限界を超え、他者と対話することで新しい価値を生み出したいという欲求があるか。
その「知的越境」への渇望こそが、大学に行く真の動機になります。
ステップ4:4年後の「背中」をイメージする
大学を卒業する時の自分を想像してください。
今の自分と比べて、何ができるようになり、どんな景色が見えているはずですか?
「〇〇という専門性を身につけ、××という現場でリーダーシップを発揮している自分」。
その未来の自分から見て、今の自分は「なぜその大学に行くべきだ」と言っているでしょうか。
3. 「志」に公共性を混ぜる
先日、「志の公共性」についてもお話ししました。
「なぜ大学に行くのか」という問いの答えに、「自分以外の誰かのため」という視点が混ざったとき、あなたの言葉には圧倒的な説得力が宿ります。
「自分の知的好奇心を満たしたい」という動機は、ガソリンのようなものです。
自分を動かすには十分ですが、他人(試験官)を動かすには足りません。
そこに「この学問を修めることで、社会の〇〇という痛みを和らげたい」という公共性のエッセンスが加わったとき、あなたの自問自答は、大学側が無視できない「社会的な使命」へと進化します。
4. 面接官が見ている「問い続ける力」とは?
面接官である教授たちは、「完成された正解」を求めているのではありません。
入学試験のその日まで、そして入学してからも、「なぜ自分はここにいるのか」「自分は何のために学ぶのか」を問い続けられる誠実さを見ているのです。
「なぜ大学に行くのか」という問いに、5月の現時点で100点満点の答えを出す必要はありません。
迷いながら、悩みながら、それでも言葉を紡ぎ出そうとするその姿勢そのものが、あなたの受験生としての「格」を作ります。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
「なぜ大学に行くのか」を考えることは、苦しい作業かもしれません。
しかし、それは自分自身の未来を誰かに預けるのではなく、自分の手で選び取るための、最高に贅沢で知的な作業です。
- 親に言われたから?
- 周りがみんな行くから?
- なんとなく就職に有利そうだから?
もし、それ以外の「あなただけの理由」が一つでも見つかったなら、それはあなたが総合型選抜という荒波を乗り越えるための、最強の武器になります。
「私は、〇〇という世界を作るために、この大学の門を叩くのだ」
そう胸を張って言えるようになったとき、志望理由書はもはや「提出物」ではなく、「世界への挑戦状」に変わります。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
群馬県出身。お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。


