
- 1. 【高校1・2年生向け】志望理由書の核を作る!日常生活から「自分だけの研究テーマ」を発見する4つの目線
- 2. 1. なぜ「日常生活の引っ掛かり」が最強の研究テーマになるのか?
- 2.1. 「日常発」のテーマが評価される3つの理由
- 3. 2. 日常から問いを掘り起こす「4つの観察の目線」
- 3.1. 目線①:「イライラ・不便(負の感情)」にカメラを向ける
- 3.2. 目線②:「家族や友人の困りごと」を主観で捉える
- 3.3. 目線③:「いつも通りの風景の『変化』」を疑う
- 3.4. 目線④:「自分が時間を忘れてハマっていること」を解剖する
- 4. 3. 日常の「気づき」を志望理由書の「研究テーマ」に育てる3ステップ
- 4.1. ステップ1:問いの「主語」を広げてみる(一般化)
- 4.2. ステップ2:図書館やネットで「言葉の言い換え」を探す(学問表現への変換)
- 4.3. ステップ3:高校生のうちにできる「小さな実験・調査」をしてみる(アクション)
- 5. 4. 高校1・2年生が今すぐ使える「研究テーマノート」の書き方
- 5.1. 【研究テーマノート】
- 6. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
【高校1・2年生向け】志望理由書の核を作る!日常生活から「自分だけの研究テーマ」を発見する4つの目線
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
高校1年生、2年生のみなさん、こんにちは。
「総合型選抜(旧AO入試)」という受験方式を意識し始めたとき、誰もが最初にぶつかる大きな壁があります。
それは、志望理由書の中心に据えるべき「研究テーマ(大学で学びたいこと・解決したい社会課題)」が決まらないという悩みです。
「世界を救うような大発見なんて思いつかない」 「特別な活動実績も、海外留学の経験もない自分には、語れるテーマなんて何もない」
そうやって諦めかけてはいませんか?
素晴らしい研究テーマは、アフリカの難民キャンプや国際会議場にあるわけではありません。あなた自身の「日常生活」の中にこそ、最高の原石が眠っています。
大学の教授陣(面接官)が受験生の書類を評価するとき、最も嫌うのは「教科書やネットから借りてきたような、誰の心も動かさない綺麗事のテーマ」です。
彼らが本当に読みたいのは、「なぜ、あなたがその問題に取り組むのか」という独自の視点と、あなた自身の生活に根ざした「自分の言葉」で語られるリアルなストーリーです。
この記事では、高校1・2年生のうちから日常生活の中で実践できる「研究テーマを見つける4つの目線」と、それを志望理由書で通用する「合格レベルの言葉」に育てるための具体的ノウハウを、徹底解説します。
1. なぜ「日常生活の引っ掛かり」が最強の研究テーマになるのか?

まず、大学が総合型選抜で求めている「研究テーマの質」について、正しい基準を理解しましょう。
多くの高校生が、「AIによる医療格差の是正」や「カーボンニュートラルの国際的枠組み」といった、ニュースのヘッドラインに並ぶような大きくて格好いいテーマを選ぼうとします。しかし、自分の実体験が伴わない巨大なテーマを選ぶと、志望理由書の文章は驚くほど薄っぺらくなります。本を読めば書いてあるような一般論(綺麗事)の終始になり、面接で「なぜ君がそれをやりたいの?」と深く突っ込まれた瞬間にフリーズしてしまうのです。
大学の教授陣は、知識の量だけであればあなたよりも数万倍持っています。彼らがあなたに求めているのは、専門家顔負けの知識ではなく、「まだ誰も注目していないかもしれないけれど、私の日常のなかで確かに見つけた『違和感』や『問い』」です。
「日常発」のテーマが評価される3つの理由
- 圧倒的なオリジナリティ(独自性): あなたが見た景色、あなたの家庭、あなたの地域に基づく問いは、他の受験生と絶対に被りません。
- 嘘のない「当事者意識(熱意)」: 自分の生活圏内で起きた困りごとだからこそ、「どうしても解決したい」という本物のアピール(熱量)が文章に宿ります。
- 学びの「再現性」: 日常の小さな変化に気づき、それを学問的に掘り下げようとする姿勢そのものが、大学の「ゼミ」や「研究」で最も必要とされる基礎体力だからです。
高校1・2年生の今だからこそ、特別な場所へ行く必要はありません。自分の足元にある日常を「研究者の目線」で見つめ直す訓練を始めましょう。
2. 日常から問いを掘り起こす「4つの観察の目線」

それでは、具体的にどのような視点を持てば、日常から研究テーマを見つけることができるのでしょうか。
高校1・2年生に推奨している「4つの観察の目線」を伝授します。
目線①:「イライラ・不便(負の感情)」にカメラを向ける
あなたの毎日の生活の中で、「なぜこれってこんなに面倒なんだろう?」「なんでここにはこれがないんだろう?」と不満に思った瞬間はありませんか?
実は、すべての「イライラ」や「不便」の裏には、未解決の社会課題が隠されています。
- 日常の気づき: 通学路にあるバスの本数が少なすぎて、雨の日は必ず遅刻しそうになる。お年寄りが困っているのを見かけた。
- 👉 学問への昇華(地域・都市工学・経済): 地方都市における「公共交通空白地帯」の解消と、住民によるオンデマンド交通(予約制バス)の持続可能な運営モデルの研究。
- 日常の気づき: 部活動の連絡ツールが多すぎて情報が散らばり、毎回連絡ミスが起きる。上の世代の先生と言葉が通じない。
- 👉 学問への昇華(経営・情報社会・コミュニケーション): 組織の年齢層によるデジタルリテラシーの格差と、集団内の生産性を最大化する情報共有システムの構造分析。
あなたの「負の感情」をただの愚痴で終わらせず、「なぜこの構造になっているのか?」という問いに変換してみましょう。
目線②:「家族や友人の困りごと」を主観で捉える
自分自身のことではなくても、あなたの最も身近にいる「大切な人の悩み」に着目するのも非常に強力なアプローチです。
- 日常の気づき: 祖母がスマートフォンの振り込め詐欺のような不審なメールに騙されそうになり、激しく怯えていた。
- 👉 学問への昇華(法学・社会心理学): 高齢者の孤立につけ込む社会犯罪の抑止策と、地域コミュニティを基盤とした新たな見守り制度の法的枠組みの構築。
- 日常の気づき: 海外にルーツを持つクラスメイトが、学校のお弁当の時間に宗教上の理由で食べられないものがあり、少し寂しそうにしていた。
- 👉 学問への昇華(国際文化・教育学): 公教育における多文化共生と、児童・生徒の多様な宗教・文化背景に対応した「食のユニバーサルデザイン」の導入プロセス。
「かわいそうだな」で終わらせず、「もし自分がこの人の環境をシステムから変えられるとしたら?」と考えることが、当事者意識の第一歩です。
目線③:「いつも通りの風景の『変化』」を疑う
通学路、地元の商店街、よく行くコンビニなど、見慣れた風景の中に生じた「小さな変化」に気づく目線です。
- 日常の気づき: 昔からあった地元の八百屋さんが潰れて、無人の24時間餃子販売所やコインランドリーになっていた。街から人が消えている気がする。
- 👉 学問への昇華(経済学・都市計画): シャッター街化する地方都市における「無人化経済(省人化ビジネス)」の流入が地域コミュニティのつながりに与える功罪の検証。
- 日常の気づき: コンビニの棚を見たら、「植物性ミルク」や「大豆ミート」の商品が明らかに2年前より増えていることに気づいた。
- 👉 学問への昇華(商学・環境・マーケティング): 消費者の環境意識(エシカル消費)の変化が食品企業のマーケティング戦略に与える影響と、グリーンウォッシュ(見せかけの環境配慮)の防止策。
「当たり前」を疑うこと。これこそが、すべての学問の出発点です。
目線④:「自分が時間を忘れてハマっていること」を解剖する
総合型選抜では、「自分の好きなこと」をテーマにしても構いません。ただし、単に「ゲームが好きだからゲーム会社にいきたい」では不合格です。「なぜ自分(人間)はこれに熱中してしまうのか?」を客観的に分析(解剖)する必要があります。
- 日常の気づき: 推しのアイドルのアクリルスタンドを旅行先に持って行って写真を撮る(推し活)のがやめられない。
- 👉 学問への昇華(社会学・心理学・メディア論): 現代の若年層における「推し活」がもたらす精神的ウェルビーイング(充足感)のメカニズムと、消費行動における疑似親密さの影響力。
- 日常の気づき: 特定のスマホゲームの「ガチャ」の演出やイベントのタイミングが絶妙で、ついつい課金してしまう。
- 👉 学問への昇華(行動経済学・人間工学): ゲーミフィケーション(ゲームの要素を応用すること)を用いた人間の意思決定プロセスの解明と、それを応用した「自発的な学習・健康習慣化アプリ」の設計。
あなたの「オタク的探予力(こだわり)」は、適切なレンズ(学問)を通すことで、世界に通用する立派な研究テーマに化ける可能性を秘めています。
3. 日常の「気づき」を志望理由書の「研究テーマ」に育てる3ステップ

日常から問いの種を見つけたら、それを高校1・2年生のうちに「大学の教授に伝わるレベルのテーマ」へと育てる必要があります。
ノートを一冊用意して、以下の3ステップを実践してみましょう。
ステップ1:問いの「主語」を広げてみる(一般化)
あなたの日常のイライラは、あなた一人の問題でしょうか? それとも「日本中の同じような境遇の人」も困っていることでしょうか。
- あなたの問い: 「私の部活で連絡ミスが多い」
- 主語を広げる: 「日本の高校の部活動や小規模なアマチュア組織において、DX(デジタル化)が進まない原因は何か」
主語を広げることで、個人の愚痴が「社会問題(小論文や志望理由書で語るべきテーマ)」へとステップアップします。
ステップ2:図書館やネットで「言葉の言い換え」を探す(学問表現への変換)
主語を広げたら、そのテーマについて書かれた新書や論文を検索してみます。ここで、大学の先生たちが普段使っている「専門用語(キーワード)」を手に入れます。
- 「おじいちゃんとお母さんの家事の押し付け合い」 👉 「ケアの倫理」「ジェンダー平等の不均衡」
- 「ネットのSNSで自分の好きな情報ばかり見てしまう」 👉 「フィルターバブル」「エコーチェンバー現象」
自分の言葉の横に専門用語を並べることで、志望理由書の知的なレベル(論理的思考力)が一気に跳ね上がります。
ステップ3:高校生のうちにできる「小さな実験・調査」をしてみる(アクション)
高校1・2年生の最大の強みは、「本番までに時間があること」です。テーマの仮説を立てたら、日常の中でできる小さなアクション(フィールドワーク)を起こしてみましょう。
- クラスメイト50人に簡単なアンケートをとってみる。
- 地元の商店街の店主に3人インタビューをしてみる。
- 関連する本を3冊読んで、要約ノートを作ってみる。
志望理由書に「本で調べました」と書く受験生は五万といます。しかし、「この日常の違和感を検証するため、私は高校2年時に〇〇という独自調査を行いました」と書ける高校生は滅多にいません。この1歩のアクションが、合格を決定づける最強のエビデンス(証拠)になります。
4. 高校1・2年生が今すぐ使える「研究テーマノート」の書き方

今日から始められる具体的なアクションとして、「問いのストックノート(研究テーマノート)」を作りましょう。
スマートフォンのメモ機能でも構いません。以下のフォーマットで、週に1回、日常の気づきをメモしていってください。
【研究テーマノート】
このノートが高校2年生の終わりまでに10個溜まっていれば、あなたの志望理由書作成は8割終わったも同然です。
受験期になって「書くことがない」と焦る同級生を横目に、あなたは圧倒的に深い、自分の言葉で満ちた書類を書き始めることができるでしょう。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ

高校1年生、2年生のみなさん。
総合型選抜のための研究テーマとは、どこか遠くの偉い人が決めたお題をこなすことではありません。
あなたが見つめる日常の景色の中に、あなたにしか気づけない社会の歪みや、あなただからこそ救える人の声が、必ず隠されています。
「ただの高校生の思いつき」だと、自分の感性を過小評価しないでください。
大学の教授たちが一番会いたいのは、その「思いつき」を信じて、学問の力で形にしようと目を輝かせている若い知性です。
今日から、いつもの通学路を、いつもの部屋を、少しだけ「研究者の目線」で見渡してみてください。
あなたの日常から紡ぎ出されたその「自分の言葉」が、未来の大学の合格扉をこじ開ける最強の鍵になります。
あなたの日常が、素晴らしい学びのストーリーへと変わっていくことを、心から応援しています。さあ、ノートを開いて、あなたの最初の「問い」を書き記しましょう!
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。


