
- 1. 足で稼いだ「一次情報」が合格を分かつ。5月後半から始めるインタビュー調査・基礎講座
- 2. 1. なぜ「インタビュー調査」が最強の武器になるのか
- 2.1. ① 「現場のリアル」による論理の補強
- 2.2. ② 「想定外の発見」が独自性を生む
- 2.3. ③ 行動力と誠実さのアピール
- 3. 2. インタビューの「準備」: 5分で終わらせないための設計図
- 3.1. ① 対象者の選定(誰に聞くか?)
- 3.2. ② 依頼文(アポ取り)の作法
- 3.3. ③ 質問リスト(インタビューガイド)の作成
- 4. 3. インタビューの「実践」: 信頼を築き、本音を引き出す
- 4.1. ① 冒頭の「アイスブレイク」
- 4.2. ② 「共感的傾聴」と「深掘り」
- 4.3. ③ 記録の徹底
- 5. 4. インタビューの「分析」: 拾った言葉を「知」に変える
- 5.1. ① 文字起こしと整理
- 5.2. ② 志望理由書への落とし込み
- 6. 5. 5月後半に動くべき「時間的理由」
- 7. 6. 誠実さは「準備」に宿る
- 7.1. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
足で稼いだ「一次情報」が合格を分かつ。5月後半から始めるインタビュー調査・基礎講座
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
GWが明け、志望理由書の初稿を書き上げた皆さんの次なるステップは、内容の「解像度」と「独自性」を極限まで高めることです。
ネットで検索すれば出てくる情報、本に書いてあるデータ。それらは誰でも手に入れられる「二次情報」です。
難関大学の教授が本当に見たいのは、あなたが自ら動き、現場の声を拾い上げた「一次情報(生の情報)」です。
5月後半、まだ出願まで時間がある今こそ、「インタビュー調査」に挑戦しましょう。
今回は、あなたの研究計画に圧倒的な説得力を宿すための、インタビュー調査の基礎を徹底解説します。
1. なぜ「インタビュー調査」が最強の武器になるのか
総合型選抜は、いわば「小さな研究者」の選抜です。
研究において、自ら足を運んで得たデータには、何物にも代えがたい価値があります。
① 「現場のリアル」による論理の補強
「地域活性化が必要だ」と一般論を語る受験生と、「実際に地元の商店街の店主5名に聞き取りを行った結果、〇〇という具体的な課題が浮かび上がった」と語る受験生。
どちらが「大学で研究を遂行する能力がある」と判断されるかは明白です。
② 「想定外の発見」が独自性を生む
インタビューの醍醐味は、こちらの予想を裏切る答えが返ってくることにあります。
その「想定外」こそが、あなただけのユニークな視点(独自性)となり、志望理由書を輝かせます。
③ 行動力と誠実さのアピール
高校生が勇気を持って大人にアポを取り、話を聴きに行く。
そのプロセス自体が、あなたの高い「主体性」と「対話能力」の証明になります。
2. インタビューの「準備」: 5分で終わらせないための設計図
いきなり会いに行ってはいけません。インタビューの成否は、8割が「準備」で決まります。
① 対象者の選定(誰に聞くか?)
あなたの研究テーマに関わる「現場の人」を探します。
- 専門家: 大学教授、研究員、専門職。
- 当事者: その問題に直面している人、利用者。
- 実践者: NPO職員、行政担当者、企業の開発者。
② 依頼文(アポ取り)の作法
メールや手紙で依頼する際は、以下の5点を必ず盛り込みます。
- 自己紹介(高校名・氏名)
- 研究の目的(なぜこのテーマを調べているか)
- 「なぜ、あなたに聞きたいのか」(相手を選んだ理由)
- 所要時間の目安(30分〜1時間程度)
- 謝礼の有無(基本は「学生の調査なので、お礼の品は不要」とされることが多いですが、丁寧な御礼状は必須です)
③ 質問リスト(インタビューガイド)の作成
「何でも聞いてください」と言われるのが相手は一番困ります。
- オープン・クエスチョン: 「〇〇についてどうお考えですか?」など、自由に答えてもらう問い。
- クローズド・クエスチョン: 「Yes/No」で答えられる問い。 これらをバランスよく配置し、まずは相手が話しやすい「具体的な事実」から聞き始め、徐々に「思いや課題」などの深い部分へ移行する構成にしましょう。
3. インタビューの「実践」: 信頼を築き、本音を引き出す
当日は、あなたが「研究者」として振る舞う場です。
① 冒頭の「アイスブレイク」
いきなり質問に入るのではなく、挨拶と改めての自己紹介、そして「お忙しい中ありがとうございます」という感謝を伝えます。
録音をする場合は、必ずここで許可を取りましょう。
② 「共感的傾聴」と「深掘り」
相手が話しているときは、適度に頷き、「それは大変でしたね」「もっと詳しく教えていただけますか?」と、関心を強く示します。
事前に用意した質問をただ消化するのではなく、相手の答えの中から出てきた「違和感」や「キーワード」を見逃さず、その場で追加質問を投げかける(=深掘りする)ことが重要です。
③ 記録の徹底
録音に頼りすぎず、重要なキーワードはその場でメモしましょう。
相手の表情や、言葉に詰まった瞬間などの「非言語情報」も記録しておくと、後の分析で役立ちます。
4. インタビューの「分析」: 拾った言葉を「知」に変える
インタビューが終わった後が、本当の「研究」の始まりです。
① 文字起こしと整理
録音した内容を文字に起こし(逐語録)、重要な発言をピックアップします。この時、自分の「予想と違った点」に注目してください。
② 志望理由書への落とし込み
「インタビューの結果、〇〇ということが分かった」と書くだけでは不十分です。
例: 「当初、地方移住の障壁は雇用機会の不足だと考えていた。しかし、移住支援員の方へのインタビューを通じ、実は『地域コミュニティへの心理的な入りにくさ』こそが最大の壁であるという実態を知った。そこで私は大学で、……」
このように、「自分の仮説 → 調査結果 → 新たな問いの発見」というストーリーに組み込むことで、論理に圧倒的な説得力が生まれます。
5. 5月後半に動くべき「時間的理由」
なぜ、「今」動くことが重要なのでしょうか?
- 相手の都合を考慮: 社会人や専門家は多忙です。アポを取ってから実際に会えるまで、2週間〜1ヶ月かかることも珍しくありません。
- 再調査の余地: 一度のインタビューで解決しないことも多いです。「次はあの方に話を聞いてみては?」という紹介をいただくこともあります。今動けば、夏休み前にもう一度調査する時間が確保できます。
- 出願書類の熟成: 6月・7月に得た知見を志望理由書に反映させ、何度も推敲することで、文章の「重み」が全く変わってきます。
6. 誠実さは「準備」に宿る
高校生が大人にインタビューに行く際、相手が一番見ているのは、あなたの「知識の量」ではなく「どれだけ真剣に準備してきたか」です。
相手の著書や活動内容を隅々まで調べ、その上で「ここがどうしても分からなかったので、教えてください」とぶつかってくる受験生を、無下にする大人はいません。
「足を使う」とは、ただ歩き回ることではありません。「敬意を持って相手の世界に飛び込み、真実を掴み取ろうとする意志」のことです。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
デスクに座っているだけでは、世界を変えるような問いは見つかりません。
5月後半の心地よい風を感じながら、社会の現場へと一歩踏み出しましょう。
インタビューを通じて出会う人々の言葉は、あなたの志望理由書に血を通わせ、血肉となります。
「足を使った独自の研究」で、ライバルに差をつける夏へのスタートダッシュを切りましょう!
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
群馬県出身。お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。


