
- 1. 【総合型選抜】志望理由書の先には「人」がいる:読み手の心を動かす「届く言葉」の正体
- 1.1. 1. 志望理由書は「あなたと大学の往復書簡」である
- 1.2. 2. 「届く言葉」と「届かない言葉」の決定的な違い
- 1.2.1. ① 「名詞」ではなく「動詞」で語っているか
- 1.2.2. ② 「借り物の言葉」を排除できているか
- 1.2.3. ③ 「相手への敬意」が具体化されているか
- 1.3. 3. 【実践】読み手を意識した推敲(ブラッシュアップ)術
- 1.3.1. ステップ1:声に出して読んでみる(音読)
- 1.3.2. ステップ2:「なぜ?」と「だから何?」をぶつける
- 1.3.3. ステップ3:第三者に「第一印象」を聞く
- 1.4. 4. 言葉に「体温」を宿らせる
- 1.5. 5.KOSSUN教育ラボの「添削」サポート
- 1.6. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
【総合型選抜】志望理由書の先には「人」がいる:読み手の心を動かす「届く言葉」の正体
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
自己分析や自分史作成を通じて「書くべき素材」が少しずつ揃ってきた頃でしょうか。
さて、素材が集まってくると、いよいよそれらを組み合わせて「志望理由書」という形にする作業が始まります。
ここで多くの受験生が陥る、ある「罠」があります。
それは、「志望理由書を、正解のある『提出書類』だと思い込んでしまうこと」です。
パソコンの画面に向かって、一文字一文字を丁寧に打ち込む。それは大切な作業です。しかし、その画面の向こう側に、あなたの文章を読み、合否を判定する「血の通った人間(教授)」がいることを、どれほど意識できているでしょうか。
今日は、5月の深掘りを「合格」へ直結させるための最終エッセンス。読み手に届く言葉、すなわち「相手の心を動かす志望理由書」の書き方について、徹底解説します。
1. 志望理由書は「あなたと大学の往復書簡」である
まず、認識をアップデートしましょう。志望理由書は、あなたの実績を並べる「カタログ」ではありません。
それは、あなたが志望校の教授に送る、一世一代の「手紙」です。
総合型選抜の一次選考(書類審査)において、教授たちは何百、何千という書類を読みます。
- 「貴学のカリキュラムは充実しており……」
- 「アドミッション・ポリシーに共感し……」
どこかで聞いたような「綺麗な言葉」が並ぶ書類を読み続ける教授たちの目は、正直に言って疲れています。そこに、あなたの「生身の言葉」が飛び込んできたらどうでしょうか。
教授は「この受験生は、自分の言葉で、私(大学)に語りかけてきている」と感じます。その瞬間に、書類は単なる「データ」から、あなたという人間を伝える「メディア」へと変わるのです。
2. 「届く言葉」と「届かない言葉」の決定的な違い
同じ内容を伝えていても、心に刺さる言葉と、素通りしてしまう言葉があります。その違いはどこにあるのでしょうか。
① 「名詞」ではなく「動詞」で語っているか
- 届かない言葉: 「私はリーダーシップがあります」
- 届く言葉: 「私は、バラバラだった部員の意見を、一対一の対話を繰り返すことで一つに繋ぎ合わせました」 「リーダーシップ」という名詞は抽象的で、読み手の想像力を喚起しません。あなたが実際にどう動いたかという「動詞」の集積が、読み手の頭の中に映像を映し出します。
② 「借り物の言葉」を排除できているか
「グローバルリーダー」「地域貢献」「SDGs」。これらは便利な言葉ですが、多用するとあなたの個性が消えます。
5月のテーマである「深掘り」で救い上げた、あなたにしかわからない「小さな違和感」や「独自の発見」を、あえて専門用語を使わずに説明してみてください。
それが「あなたの言葉」です。
③ 「相手への敬意」が具体化されているか
「この大学ならどこでもいい」と思っている人の言葉は、驚くほど相手に伝わりません。
「貴学の〇〇教授が書かれた××という論文の、この一節に感銘を受けました」 「オープンキャンパスで先輩が語っていた、あの研究室の雰囲気に、自分の居場所を見つけたいと思いました」 「あなた(大学)だから、私はここに来たいのだ」というメッセージが具体的に示されているとき、読み手である教授は「この子を迎え入れたい」と思うのです。
3. 【実践】読み手を意識した推敲(ブラッシュアップ)術
書き上げた文章を、読み手に届くレベルまで高めるための3つのステップを紹介します。
ステップ1:声に出して読んでみる(音読)
自分の書いた志望理由書を、ゆっくりと声に出して読んでください。
「なんだか偉そうだな」「ここ、一文が長すぎて息が切れるな」「この表現は、自分らしくないな」。
耳から入る情報は、目で見ている時よりも客観的に「言葉の響き」を伝えてくれます。教授がその文章を読んでいる姿を想像しながら、リズムを整えましょう。
ステップ2:「なぜ?」と「だから何?」をぶつける
読み手(教授)は、あなたの文章の隙間を突いてきます。
「なぜ、他にも大学がある中で、うちなの?」 「その活動をして、君は具体的に何が変わったの?」 自分の文章の一文一秒に対して、この意地悪な質問を投げかけ、それに応える形で言葉を足したり引いたりします。この「脳内シミュレーション」が、文章に隙のない強度を与えます。
ステップ3:第三者に「第一印象」を聞く
家族や友人、あるいは塾の教務担当に読んでもらい、内容ではなく「読んだ後の気分」を聞いてみてください。
「熱意は伝わるけど、ちょっと独りよがりかな」「論理的だけど、ワクワクしないな」。 この「読後感」こそが、教授が抱く印象そのものです。
4. 言葉に「体温」を宿らせる
受験生の皆さん。 5月の深掘りを通じて、皆さんは自分の中にたくさんの「想い」があることに気づいたはずです。
その想いを、どうか「賢そうな言葉」の鎧で隠さないでください。
大学の教授は、賢い学生を求めていますが、それ以上に「学問に対して誠実で、情熱のある学生」を求めています。
志望理由書を書くときは、目の前に、あなたが尊敬する教授が座っていると想像してください。その人に、自分の夢を、自分の言葉で一生懸命に説明する。その時の、少し緊張しながらも真っ直ぐな「体温」が、文章から滲み出ているか。
それが、合格する志望理由書の絶対条件です。
5.KOSSUN教育ラボの「添削」サポート
当塾での添削は、単なる文章の修正ではありません。「この一文、君は誰に向かって書いているの?」「この言葉を読んだとき、教授はどう思うかな?」と、常に「読み手との対話」を意識した問いかけを行います。
私たちは、あなたが「合格」という切符を手にするために、あなたの言葉が一番美しく、かつ力強く教授の心に届くようにサポートします。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
折り返し地点を過ぎ、今日から皆さんは「書く」という段階に本格的に入っていきます。
志望理由書の向こう側には、あなたの答案を待っている「人」がいます。
そして、その「人」に言葉が届いたとき、あなたの4年間の、あるいは一生の「未来」が動き出します。
あなたの言葉は、誰かの心を動かすためにあるのだということを、どうか忘れないでください。
あなたの言葉は、必ず届きます。 自信を持って、ペンを走らせましょう!
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
群馬県出身。お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。

